「この辺りには何もなくて・・・」――地方へ行くとよく耳にするこのフレーズを最近あまり聞かなくなった。これからの時代に有効な資産や資源は地方にこそあると認識されてきたのかもしれない。 畦地履正(あぜち・りしょう)さんは高知県四万十町で、圧倒的なスケールの山と川を資源として、「地元発着型の産業づくり」に取り組む。 「四万十川方式と呼んでいます。四万十川流域の生き方をブランドにしたいのです」 それは四万十川を次世代に引き継ぐための施策でもある。 一瞬、「番組制作会社?」と勘違いしそうな名称の「四万十ドラマ」は、四万十川中流域を拠点とする地域商社だ。「四万十川に負担をかけないものづくり」をコンセプトに掲げ、「ローカル」「ローテク」「ローインパクト」をモットーにしている。 コンセプトとモットーを聞くと、まるで最近の社会情勢に対応したかのようだが、「3つのローを打ち出したのは15年前」と畦地履正さん。

