前回のコラムが掲載されたあと「追加の放映権料が不要なのに、3Dの映像フィードをネットでも放送波でも出さないNHKの対応はひどい」という意見をいただいた。表面的情報だけを追えば、そのように感じるのも無理はないかもしれない。しかし、突き詰めて考えると、NHKだけに責任を押しつけるのは適当ではないと筆者は思っている。もちろん(放送そのものの話なので)テレビメーカーにも責任はない。ではジャパンコンソーシアムでの負担割合の見直しに及び腰だった民放5局に責任があるのかというと、これも違うだろう。 日本でウィンブルドンやオリンピックの中継が行われない理由は、国が世界的な流れを見据えた、長期的な映像・放送関連産業のビジョンを持っていないことにある。あまりドロドロとした話をするつもりはない。かなり単純なことなのだ。 NHKという組織は法的に収入源が守られているため、批判を受けることも多いが、放送という重要か

