はじめに 中国は長らく皇帝が統治を行う国家であった。王朝はしばしば代わるものの、皇帝が政治の中心となるということは古来不変であった。しかし、1912年に清朝最後の皇帝である宣統帝(愛新覚羅溥儀)が退位し、中華世界から皇帝はいなくなり ((厳密に言えば、1917年に政変により溥儀が再び皇帝となった(復辟)が、十数日で位を追われた。また溥儀は1934年から日本の傀儡として満州国の皇帝となり、第二次世界大戦が終結する1945年まで帝位にあった。ただ、いずれも有名無実であったと言えよう。)) 、皇帝による政治は消滅した。 中国での皇帝による政治が終わってから73年後、中国の片田舎である男が皇帝として即位したという。この男の名を曾応竜という。彼は漢の武帝 ((漢の武帝(在位:紀元前141年~紀元前87年)は漢の7代目の皇帝である。漢は北方の騎馬民族である匈奴に対して劣勢にあったが、武帝は軍を派遣して

