- 更新日 : 2025年10月10日
「メラビアンの法則」とは?好印象な話し方やビジネスの応用例をわかりやすく解説
メラビアンの法則とは、コミュニケーションにおいて、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%影響するという法則です。この法則は1971年にアメリカのアルバート・メラビアンという心理学者が提唱しました。法則の解釈については諸説あるようです。この記事では、メラビアンの法則の概要や効果的な活用方法について解説します。
目次
「メラビアンの法則」とは?
メラビアンの法則(Mehrabian’s rule)とは、アメリカの心理学者メラビアンが提唱した法則です。コミュニケーションにおいて、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%影響するとされています。
3Vの法則(7-38-55のルール)
メラビアンの法則は、「言語情報(Verbal)」「聴覚情報(Vocal)」「視覚情報(Visual)」それぞれの英語の頭文字を取って「3Vの法則」とも呼ばれます。言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%という数字から、「7-38-55のルール」と呼ばれることも少なくありません。

言語コミュニケーションと非言語コミュニケーション
コミュニケーション方法には、大きく分けて以下の2種類があります。
- 言語コミュニケーション(バーバルコミュニケーション)
- 直接的に話したり、書いたりすることで相手に伝える情報
- 非言語コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)
- 言語に頼らず相手に伝える情報
メラビアンの法則では、言語情報が言語コミュニケーションに、聴覚情報と視覚情報が非言語コミュニケーションに該当します。この法則において、非言語コミュニケーション(聴覚・視覚)が占める割合は93%です。従って、言葉の内容や意味よりも、話し方や見た目など聴覚や視覚から入ってくる情報の方が印象に影響を与えるとされています。
メラビアンの実験
メラビアンは以下の実験を行い、この法則を導き出しました。
この実験では「好意」がイメージできる言葉で「嫌悪感」をイメージする「話し方」「表情」を組み合わせた写真や録音を被験者に示し、最終的にどのイメージが強く残ったかを確認しました。たとえば、賞賛する内容(言語情報)を怒っているような声のトーン(聴覚情報)で話す音声を流し、不機嫌な表情(視覚情報)の写真を提示する、というものです。
結果として、被験者は言語情報・聴覚情報・視覚情報が一致しないとき、言語情報>聴覚情報>視覚情報の順で情報が優先されることが証明されました。
メラビアンの法則の誤解
この法則では、言葉ですべてをうまく伝えられなくても、声のトーンや表情などの非言語コミュニケーションが補う役割を果たすことを示すものでした。しかし、このパーセンテージばかりを注目し、「人は見た目が9割」「第一印象がすべて」「話す内容はほとんど伝わらない」と解釈するのは誤りです。
特定の状況下で行った実験のため、すべてのコミュニケーションに当てはまるわけではありません。実際の会話では、見た目ばかりにとらわれるのではなく、言語コミュニケーションと非言語コミュニケーションの両方を適切に活用することが大切です。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
人事・労務の年間業務カレンダー
毎年大人気!人事労務の年間業務を月別にまとめ、提出や納付が必要な手続きを一覧化しました。
法改正やシーズン業務の対応ポイントについて解説するコラムも掲載していますので、毎月の業務にお役立てください。
従業員の見えない不満や本音を可視化し、従業員エンゲージメントを向上させる方法
従業員エンゲージメントを向上させるためには、従業員の状態把握が重要です。
本資料では、状態把握におけるサーベイの重要性をご紹介いたします。
エンゲージメントサーベイを用いて、離職防止を推進する⽅法
離職防止には従業員エンゲージメントの向上が効果的です。そのために、従業員の状態把握が必要です。
本資料では、従業員の状態を把握する具体的な手段としてマネーフォワード クラウドサーベイをご紹介します。
エンゲージメント向上につながる福利厚生16選
多くの企業で優秀な人材の確保と定着が課題となっており、福利厚生の見直しを図るケースが増えてきています。
本資料では、福利厚生の基礎知識に加え、従業員のエンゲージメント向上に役立つユニークな福利厚生を紹介します。
メラビアンの法則でコミュニケーションをアップするコツ
伝えたい気持ちや情報を相手に正しく伝えるために、メラビアンの法則を活用しましょう。ここでは、法則をうまく活用してコミュニケーションをアップするコツを紹介します。
視覚・聴覚・言語の情報を一致させる
意図した情報を正しく相手に伝えるためには、視覚・聴覚・言語それぞれの情報を一致させることがポイントです。たとえば、感謝の気持ちを伝えているのに、無表情だったり、暗い声のトーンだったりすると、相手の誤解を招くかもしれません。嬉しそうな表情や声のトーンで感謝の言葉を伝える、というように非言語コミュニケーションと言語コミュニケーションの一致を意識してみましょう。
見た目の印象や表情、態度を意識しよう
前述のとおり、この法則は外見を重視するものではありません。「見た目」というのは表情や態度、ボディランゲージなど視覚から入ってくる情報のことです。相手が真剣に話しているときは、真剣な表情と態度を心掛けましょう。何かを説明するときは適度にボディランゲージを使うと伝わりやすくなります。また、謝罪のときはきちんとした服装にすることもポイントのひとつです。自分の意図を適切に伝えるためにも、言葉に加えて見た目の印象や表情、態度も意識してみましょう。
メラビアンの法則から相手に伝わりやすい話し方
ここでは、法則に基づいた相手に伝わりやすい話し方を3つ紹介します。
それぞれ意識してコミュニケーションをとってみましょう。
わかりやすい表情を心掛ける
明るい話題には笑顔、謝罪のときは申し訳なさそうな顔、というようにわかりやすい表情を心掛けましょう。無表情や曖昧な表情では、相手に真意を伝えられません。誰が見ても感情を読み取れるような表情だと伝わりやすくなります。表情で表すことが苦手な人は、周囲の人で表情が豊かな人を参考にしてみましょう。最初は難しくても意識しているうちに、会話の内容に合った表情を自然とできるようになります。
抑揚をつけて話す
棒読みだったり、ボソボソした話し方だったりすると、どのような内容であれ相手に伝わりません。相手が話を聞きたくなるようにするためには、良い印象を持ってもらうことが大切です。聴覚情報である「話し方」は印象を左右する要素であり、内容を伝えるうえで重要な役割を果たします。好印象を持ってもらい、内容をしっかり聞いてもらうためには、相手や場所に応じて抑揚をつけて話すと良いでしょう。
言葉選びに気を付ける
何かを伝えたいときは、難しい言葉ではなく誰もが理解できるわかりやすい言葉を選びましょう。専門用語やビジネス用語など日常的にあまり使わない言葉を多用すると、伝えたい内容が思い通りに伝わりません。「みんな知っていて当たり前」と思わず、難しい言葉をかみ砕いてわかりやすく変換して話しましょう。わかりやすい言葉を正しく使い、シンプルに伝えることで、スムーズなコミュニケーションをとりやすくなります。
ビジネスでメラビアンの法則を生かすには?
ここでは、ビジネスでメラビアンの法則を活用する方法・例をケース別に紹介します。営業活動はもちろん、職場でコミュニケーションを図る際にも役立つでしょう。
オンライン会議
オンラインにおけるコミュニケーションでは、対面と比較して会話のテンポやアイコンタクトを取りづらく、情報量が少なくなってしまいます。オンライン会議では、相手の会話をしっかり聞いていることを示すために「うなずき」を意識し、カメラ目線でアイコンタクトをとるようにしましょう。そうすることで、視覚情報を与えられます。また、必要に応じて「……という認識でお間違いないでしょうか?」というように、確かめるような声のトーンを織り交ぜることで、聴覚情報にメリハリがつくでしょう。聴覚情報のメリハリをつけると同時に、自分と相手とで認識違いが生じていないか確認できます。
電話
電話は言語情報と聴覚情報のみのやり取りとなります。わかりやすい言葉を選び、抑揚を大きめにつけて話しましょう。実際に相手の話を聞いている姿を見せられないので、相手の話に適度に相づちを打つこともポイントです。相手には見えていないものの、対面で会話しているかのように表情を変えることで、聴覚情報に自分の気持ちをより反映できます。電話で謝罪するときに、電話越しにお辞儀をしたり、申し訳なさそうな表情をしたりすることも効果的です。
メール
言語情報のみのため、感情を伝えづらいと感じる人も多いでしょう。メールは事務的な連絡や日時を伝えることに向いているコミュニケーションツールです。可能であれば、メールの送信後に電話や対面で話す機会を設けるようにしましょう。電話や対面でメールの内容について直接触れることで誤解を招かなくて済みます。
商談・面談
営業活動における商談や面談では、言語情報・聴覚情報・視覚情報すべてが相手に伝わるので、これら3つの情報が一致するように意識しましょう。商品やサービスの紹介をする際も、わかりやすい言葉や例を使います。早口や大声にならないように注意しながら、抑揚をつけて話すこともポイントです。表情は明るく、適度にボディランゲージを使いましょう。信頼感や好印象を与えるためにも、スーツや髪型に清潔感が感じられるようにすることも必要です。
プレゼンテーション
対面でのプレゼンテーションは、言語・聴覚・視覚すべての情報が相手に伝わるものの、資料を見るときなど聞き手が話し手から目をそらすと視覚情報が伝えられなくなります。その結果、聴覚情報の影響が強まることになるでしょう。そこで、ところどころに「間」を作ることをおすすめします。声に抑揚をつけることも大切ですが、長時間話を聞いていると聞き手は疲れて情報を得ること自体難しくなってしまうのです。言語情報・聴覚情報・視覚情報すべてを意識しつつ、時折「間」を取って聴覚情報にメリハリをつけましょう。
採用面接
面接官は、短時間で応募者の本来の姿を引き出さなければなりません。そこで、応募者の緊張を解き、安心して話せる環境を作るために柔らかい話し方や言葉選びをしましょう。採用面接で注意したいことが、非言語情報のみにとらわれないことです。応募者は明るい表情でハキハキ話すように練習してきています。それよりも、予期せぬ質問を投げかけたときの相手の言語情報で判断するようにしましょう。また、面接官も応募者に見られていることを意識してください。面接官の印象は会社のイメージとして応募者に影響を与えることが多いためです。面接官自身も相手に良い印象を与えられるように心掛けましょう。
メラビアンの法則をビジネスで活用しよう
この記事では、メラビアンの法則を活用した好印象を与える話し方やビジネスの応用例について解説しました。この法則を正しく理解し、ビジネスに活用することで上司や同僚、顧客との信頼関係の構築に有利に働きます。コミュニケーションを図る際は言語・聴覚・視覚これらの情報を一致させて、自分の意図を正確に相手に伝えましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
キャリアとは?意味や開発方法を紹介
日本では、学歴が重視される傾向があります。しかし、人生においては、学歴以上に重要なものとしてキャリアがあります。この記事では、キャリアの意味など基本的な事項と、その必要性の他、キャリア開発について詳しく解説していきます。 キャリアとは? キ…
詳しくみるEQとは?高い人の特徴や改善方法を解説!
EQとは心の知能指数とも呼ばれ、自分の感情の状態を把握し制御した上で、他者の感情を理解し活かす能力のことです。職場の人間関係構築だけではなく、部下の育成やチームビルディングなど、ビジネスシーンでも重要となる指数として注目を集めています。 こ…
詳しくみる入社してすぐ辞める社員を防ぐには?企業が取るべき採用・育成・適性検査の活用法
新卒・中途問わず、「入社してすぐ辞める社員が出てしまう…」と悩む人事担当者は少なくありません。 「面接でしっかり見極めたはずなのにすぐに退職してしまう」 「入社後にギャップを感じて辞められてしまう」 「採用・育成コストが無駄になるのを防ぎた…
詳しくみる外国人雇用の採用手続きと必要書類|確認事項や注意点も解説
外国人雇用は、日本人採用と異なる手続きが必要です。誤った手続きをおこなうと、雇用者だけでなく、企業側にも法的なリスクが生じます。 本記事では、外国人の雇用手続きや注意点、活用できる助成金について解説します。ぜひ参考にしてください。 外国人労…
詳しくみる心理的柔軟性とは?心理的安全性との違いや企業における重要性を解説
心理的柔軟性は、周囲の影響を受けずに、自身にとって適切な行動を選べる能力のことです。 変化やストレスに適応し、前向きに行動できる心のしなやかさは、業務を円滑に進めるうえでも不可欠であり、現代の職場で注目されています。 本記事では、心理的柔軟…
詳しくみる社員のスキル管理とは?目的や方法、スキルマップや無料ツールの活用術も解説
企業を取り巻く環境が大きく変化する現代では、人材の持つスキルを正確に把握し活用することが、経営戦略上の重要課題となっています。この記事では、社員一人ひとりのスキルを体系的に管理し、適切な人材配置や育成につなげるための具体的な方法やポイントを…
詳しくみる


