Nvidia CEO Jensen Huang Photo:Anna Moneymaker/gettyimages
半導体ビジネスで独走状態の米エヌビディア。株価も絶好調で米株式市場が最高値を更新する際のけん引役でもあった。一体、いつまで独り勝ちが続くのか? 実は少しずつ、勢力図に変化の兆しが表れている。エヌビディアの最大のライバルは、関連部材を主に韓国企業から調達している。この変化に追いつけないと、日本企業の競争力は低下してしまうだろう。(多摩大学特別招聘教授 真壁昭夫)
エヌビディアの独り勝ちはいつまで続くのか
現在、世界のAIチップ市場は、画像処理半導体(GPU)を主力製品とする米エヌビディアの一強体制にある。当該半導体には電力消費量の課題はあるものの、当面、エヌビディアの「ブラックウェル」の優位性が続くとの見方が大半だ。
一体、いつまでこの状況が続くのか? 実は少しずつ、半導体産業の勢力図に変化の兆しが表れている。その一つが、米グーグルの「テンソル(テンサー)・プロセッシング・ユニット」(TPU)の登場だ。
グーグルは、最新のTPUを米AI新興のアンソロピックに供給する。人工超知能(ASI)開発に取り組む米メタ(旧フェイスブック)も、グーグル製のTPUを導入すると報じられた。中国でも、AIチップ新興の中昊芯英(CLテック)などが新しい演算チップを供給している。
恐らくこれから少しずつ、AIチップ分野におけるエヌビディア一強体制は変わっていくだろう。米オープンAIのように、自社のAIやAIロボットに最適なチップを生み出すため、自前で半導体設計や開発を重視する企業も増えるとみられる。
それに伴い、国際的な水平分業体制が、これまで以上に重要になるはずだ。ソフトウエア分野で出遅れたわが国は、半導体の受託製造(ファウンドリー)や半導体製造装置、関連部材分野での競争力向上を急がなければならない。
対応が遅れれば、日本経済の再興が遠のいてしまう。今はむしろチャンスが来ていて、民間企業も積極的な事業展開を考えるべきだ。







