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Kaizen Platform 代表取締役・須藤憲司氏

Kaizen Platform 代表取締役・須藤憲司氏

デジタル変革(DX)が急速に進行する現代社会において、AIの活用は企業経営における新たな潮流となっています。Kaizen Platform 代表取締役・須藤憲司氏著の『AIドリブン経営 人を活かしてDXを加速する』(日本経済新聞出版)は、この変革の中でAI技術をいかに効果的に取り入れ、人材を最大限に活かすことができるのか、具体的な事例とともに詳述しています。今回は、本書から一部抜粋し、AI時代に個人が考えるべきことを紹介します

人間だけが「コツ」を教えることができる

『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(通称、ビリギャル)の著者である坪田信貴さんから、古武道の師範が、「技術」について説明した話を聞きました。

技術は、漢字で書くと「技」と「術」に分かれます。技は「テクニック」とも言い換えられるものであり、術はツールや手段、つまり「コツ」を指します。

例えば、柔道の場合、「技」と言うと、相手を引っ張って足を出させ、それを膝で押さえると小外掛けという技になり、相手を押し飛ばしながら足をかけて大外刈りという技になるわけです。これらの技を習得するためには、投げる練習などを通じて、具体的な動作を身につける必要があります。

一方で、「術」というのは、相手の襟を持って、体重移動のタイミングで足を払うなど、体の動きやバランスのコツをつかむことが大切です。これによって、相手の動きを読み取り、うまく技をかけることができるようになるのです。つまり、「技」はテクニック・スキル・言語化できるもので、「術」はコツ・暗黙知・言語化できないものと言えます。

ちなみに、師範は後継者を育成する際には、「コツ」を中心に教え、5年ほどでそれをマスターさせるそうです。後継者たちは基本的なコツをつかんだうえで、自ら工夫し、発展させていくといいます。これはAIにはまだ難しい範囲と言えます。現状でAIに学習させることができるのは、言語化されたり、形式知化されたりしているものが中心です。特に身体性が絡むような言語化できないコツを教えることは人間にしかできません。だからこそ、ここは人が磨いていく領域でしょう。

実際の人間社会で言語化できているモノゴトはまだ世の中全体の20%程度で、残りの80%は言語化できない暗黙知だと言われています。実際にみなさんも経験があると思うのですが、「この地域では誰に挨拶に行かないと仕事がうまくまわらない」とか、「会議の前にこの人に根回しをしておこう」など、状況をコントロールするためになかなか言語化が難しい人間関係について、異動や転職した際に引き継ぎを受けることがあったと思います。

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