今回で2回目の開催となるrockin’on sonicですが、ヘッドライナーのPET SHOP BOYSが急な体調不良によって急遽出演キャンセルとなる最大の不運に見舞われました。マネージメントから連絡が来たのが当日の午前、開場の約30分前で、どう対応するか非常に悩みました。今回のヘッドライナーであり、多くの方が彼らのステージを最大の楽しみにしているということ、トータル8組とフェスとしては少ない組数の中での1組であることを鑑みて、異例ではありますが払い戻しを受け付けることにしました。苦しい選択でしたが、今回に関してはそれ以外にないというのが我々スタッフの総意でした。楽しみにしていた多くの方々に、交通費や宿泊費をかけて会場まで来て諦めて帰られた方々に、大変申し訳なく思っています。払い戻しの方法に関しては下記リンクをご確認いただければと思います。
https://rockinonsonic.com/news/149/?v26 <https://t.co/BKs1zx5XWZ>
ヘッドライナーを失ったrockin’on sonicをどうするか、が我々の次の大きな課題でした。フェスの進行は緻密に組まれているので、当日に急遽やれることはとても限られています。実質上のトリになるTRAVISに、少しでも演奏曲目を増やしてもらえないかをまず相談しました。彼らは快くOKしてくれました。そして、その前のスロットのUNDERWORLDに、ロングセットに切り替えてもらえないかを相談しました。なんと彼らは速攻で、60分セットを80分セットに切り替えようと言ってくれました。TRAVISとUNDERWORLDには感謝しかありません。すぐにタイムテーブルの時間の変更をSNSと場内アナウンスで告知して、彼らの好意をみんなで受け取れるよう動きました。そして彼らは本当に素晴らしい形で、当日対応のスペシャルバージョンで会場の一体感と熱気を生み出して、この第二回目のrockin’on sonicを見事に完結させてくれました。
もちろん彼らだけではなく、全アーティストが素晴らしいステージを見せてくれました。アイルランドから初来日を果たしたJUST MUSTARD、同じくアイルランドから唯一のヒップホップアクトとして登場したKNEECAP、7年ぶりの来日となるUKバンドの雄BLOSSOMS、アルバムは全英1位、海外ではアリーナ/スタジアムを埋めるWOLF ALICE、日本から先鋭的ポップの最前線を走るずっと真夜中でいいのに。、そしてUNDERWORLD、TRAVIS──ノンストップで展開するすべてのステージは圧巻の見応えでした。PET SHOP BOYSのキャンセルはあまりにも残念でしたが、この7組のラインナップでrockin’on sonic 2026は昨年に続いて最高のフェスになったのではないかと思っています。SNSでの参加者のリアクションも「PSBのキャンセルには落ち込んだけど、結果的には最高に楽しかった」という声が多く、少しホッとしています。
そして今後についてですが、会場でアナウンスした通り、来年も開催しようと思っています。そしてこのフェスはこれからも続けていこうと思っています。今回のPET SHOP BOYSのキャンセルは突発的で偶発的なアクシデントでしたが、それとは別にこの「ニューイヤー洋楽フェス」を続けていくには乗り越えなければならない困難が3つあります。1つ目は会場が使える日程と曜日のめぐり合わせの問題、2つ目は海外でのギャラの相場が高騰してさらに円安で渡航や宿泊費も高騰している問題、そして3つ目は、そもそも日本における洋楽離れの傾向の中でこの規模の洋楽フェスをやるということ自体の困難さです。でもそれは第一回目を開催する前からわかっていたことで、我々は3つ目を楽観視してとりあえずやってみれば1つ目と2つ目は頑張って交渉していけばなんとかなるだろうという気分でスタートしたわけです。でもやはり、かなりベストな出演ラインナップを揃えても、我々の楽観的な予想には動員が届かなかったという現実がありました。すごくいいフェスを作れたのに、動員が届かない。なので、ここからはその現実を受け入れたうえで、続けるという目的をもってこのrockin’on sonicという最高のフェスを作っていこうと思っています。日程や会場はこれまでとは違うかもしれません。フェスの方向性、出演アーティストの方向性は変わりません。「長い洋楽リスナー経験のある人たちが親しんだ信頼度の高いアーティストたち、そして若いリスナーに支持されなおかつコア層からも高く評価されている若手アーティストたち」という第一回目に掲げたブッキングのコンセプトは変わりません。このコンセプトこそ、rockin’on sonicが参加者に支持されている最大の理由だと思うからです。
これから様々なことをクリエイティブマンとともに考えていくので、まだ何も決まってはいません。決まり次第、発表していこうと思っています。第一回目、そして今回に参加してくれたみなさんがこれからもrockin’on sonicの当事者でいてくれると勝手に信じています。参加はしていないけど興味を持ってくださっている方々も、よろしくお願いします。 rockin’on sonic 2026に参加してくださったみなさん、本当にありがとうございました。 (rockin’on sonic 総合プロデューサー 山崎洋一郎)