
(写真撮影/小ノ島 充貴)
代表取締役社長 小林 俊一氏
1988年4月新卒入社。初任配置は町田で売買仲介を2年間担当。その後スタッフ部門と流通部門への異動を経て、2015年執行役員。取締役常務執行役員流通事業本部長、経営管理本部長、取締役専務執行役員を経て2025年4月代表取締役社長 社長執行役員に就任。青山学院大卒、長野市出身。
――売買仲介の事業領域を超え、不動産にまつわる幅広い領域で事業を展開されている理由は?
東急リバブルは、1972年の創業以来、変革とチャレンジのDNAを磨き続け、不動産業界をリードしてまいりました。その原動力となってきたのが、多岐にわたる事業領域です。主軸である「売買仲介」に加え、「賃貸仲介」、法人・投資家に不動産戦略を提案し課題を解決する「不動産ソリューション」、マンション・アパート・商業施設などの自社開発・販売、新築物件の販売受託、さらには富裕層のお客様に向けた「資産コンサルティング事業」など、業界の先駆者として常に新たな事業やサービスの創出に挑み続けてきました。
こうした事業領域拡大の背景には、常に「お客様のために何ができるか」という視点があります。お客様の課題を一つひとつ解決するために、必要とされる事業やサービスを立ち上げてきた結果、東急リバブルならではの唯一無二の提案が可能となりました。その積み重ねが想像を超える感動を生み、お客様からの支持とリピーターの獲得につながり、さらなる成長へと結実しているのです。

不動産にまつわるさまざまな領域で幅広く事業展開を行う(画像提供/東急リバブル)
――これまでで印象に残っている仕事は何ですか?
特に印象に残っているのは、2008年のリーマンショック直後の経験です。市場全体が混乱し、経営破たんに追い込まれる企業が相次ぐ中、当社も大変厳しい状況にありました。当時、流通事業本部の部長として、本部長・統括部長と現場を回りながら社員の声に真摯に向き合い続けました。最も多く聞かれたのは「他社との差別化ができる武器が欲しい」という切実な声でした。そこで、お客様が中古住宅を購入する際に抱える最大の不安に向き合ったのです。「この建物は大丈夫だろうか」「設備に不具合があったらどうしよう」といった不安を解消するために、保証を仕組みとして整えれば、大きな武器になるのではと考えました。
こうして2012年に誕生したのが「リバブルあんしん仲介保証」です。それまで仲介事業で何かに投資するという発想はありませんでしたが、「投資なくしてリターンは得られない」という考え方に転換し、初めて踏み出した挑戦でした。結果、この取り組みは大きな反響を呼び、今では業界のスタンダードになっています。お客様からも安心して選ばれるようになり、売上の伸長にもつながりました。

リバブルあんしん仲介保証/お客様の「あるわけない」という思いにこそ、目に見える確かな「あんしん」を提供(画像提供/東急リバブル)
――「リバブルあんしん仲介保証」のほかに、買換えを支えるサービスは?
お客様に買換えを安心して進めていただくために、「リバブルあんしん仲介保証」をはじめ、数多くのサポートサービスを整えています。例えば「リバブル売却保証」では、一定期間内に売却が成立しなかった場合、あらかじめお約束した保証額で当社が購入、さらに当社の再販時に利益が出た場合は、お客様に利益を還元しています。また、購入物件の支払期日と自宅売却のタイミングが合わない場合には、「立替払制度(資金のつなぎ制度)」を活用いただけます。ほかにも、安心して不動産会社を選んでいただくために、お客様の声をHPで公開しています。
これらの背景にあるのは、「お客様のために、決めたことを必ずやりきる」という東急リバブルの不変の姿勢です。一度世に出したサービスも、時代の変化に合わせて磨き上げ、常に進化させていく。まさに私たちのDNAである“変革とチャレンジ”を体現している取り組みだと考えています。

売買仲介では専門スタッフがご相談からお引き渡しまで円滑な不動産取引を的確にサポート(画像提供/東急リバブル)
――“選ばれ続ける会社”であるために、特に大切にしていることは何でしょうか?
これまでは、ご契約いただいたお客様を対象にアンケートを実施し、その声を店舗ごとにフィードバックしてきました。しかし現在では、ご契約に至らなかったお客様にもアンケートをお願いし、その理由や背景を丁寧に把握するように努めています。なぜ選んでいただけなかったのかを真摯に受け止めることこそが次の改善につながり、お客様に寄り添ったご提案へと活かせると考えたからです。
また、評価は営業成績だけでなく、アンケートでいただいたお客様の声を数値化し、反映する仕組みを導入しました。お客様満足度を重視した年間表彰制度も設け、現場全体が「お客様に喜んでいただけるか」を常に意識できるようにしています。私自身、企業の成長は「売上」だけで測れるものではないと考えています。むしろ、どれだけお客様に信頼され、選ばれ続ける存在でいられるか。その精度を高めるため、今後も進化させていきたいと思います。

お客様の希望に寄り添い、不動産関連の質問・相談にお応えするAIアドバイザーサービスを展開(画像提供/東急リバブル)
――社員教育・研修について、どのような取り組みをされていますか?
高額な商品である不動産を適切に取り扱い、お客様の期待を超える満足と感動をお届けするために、何よりも「人材育成」に力を注いできました。社員一人ひとりが不動産のプロとしての専門知識と実務力を高めるだけでなく、誠実なビジネスマナーや洗練された接客スキルを身につけられるよう、体系的かつ実践的な教育研修プログラムを整えています。
こうした取り組みは外部からも高く評価されています。2007年度には一般社団法人日本能率協会より「能力開発優秀企業賞」の本賞を受賞し、さらに流通事業本部が主導する「虎の巻プロジェクト(現・虎の巻プログラム)」は、“お客様満足”を起点に行動できる人材を育成する革新的な取り組みとして、2018年度「日本HRチャレンジ大賞」(主催:「日本HRチャレンジ大賞」実行委員会)の大賞を受賞しました。
私たちの強みは、社員の成長を企業の成長と直結させている点にあります。人を育てることこそが、お客様に選ばれ続ける企業であるための最大の原動力なのです。
Q:ご自身が住まいを選ぶときはどのようなポイントを重視しますか?
A:マンションであれば、周囲の生活音が気になります。できれば試泊して確かめたいくらいです(笑)。一戸建てであれば、建物を施工した会社に加え、土地の形状や道路の向き、日当たりなどを重視します。
Q:今後、ご自身が暮らしたいと思うのはどのような場所(立地)ですか?
A:理想は、冬は暖かく、夏は涼しい場所で過ごす二拠点生活です。例えば、冬は温暖な伊豆、夏は避暑地・軽井沢で自然を感じながら、といった暮らし方に魅力を感じます。
Q:これまで暮らしてきた中で印象に残っているのはどんな街ですか?
A:地元に根差した商店街がある街が好きです。観光地化したものではなく、日常の暮らしが息づく商店街ですね。例えば三軒茶屋や祖師ヶ谷大蔵のような街には、独特の温かさと活気を感じます。
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