【1月11日 AFP】中国では、冬のスモッグ対策として、石炭利用の抑制を始めてから10年近くとなるが、河北省北部の村民たちは、代替として導入されたガスへの補助金の多くが打ち切られたことで、厳冬での生活の苦しさを漏らしている。

中国政府は2017年、北部地域の広い範囲に対して、石炭ストーブの利用をやめ、電気や天然ガスを燃料とする暖房への切り替えを命じた。

政府は暖房器具の入れ替えの補助に資金を拠出したが、補助金は3年で終了した。地元メディアの報道によると、追加の補助も大幅に減少した。

首都北京から約100キロの河北省徐水区では、家計が苦しいとの理由から暖房の使用を避けていると村民たちがAFPに話した。

60代の住民が農産物市場で「普通の人は、暖房費に月1000元(約2万2500円)もかけられない」とし、「みんな(空気が)きれいなのは好きだ。嫌いな人はいない。でも、きれいな(空気)のコストは高すぎる」と嘆いた。

この男性は「トラブル」を恐れて名前を明かさないことを条件に取材に応じた。AFPが現地を訪れた日は晴天だったが、最高気温は6度未満、最低気温はマイナス7度だった。

飲食店の従業員として働いているというイン・チュンランさん(48)は、村で暮らす義理の両親が高額な暖房費に苦しんでいると話す。6部屋からなる家を温めるために年間最大7000元(約15万7000円)を支払っているのだと説明した。

自身は町の集合住宅で暮らしているため、暖房費はその3分の1程度だが「村では同じではない」とし、「設定温度をもっと高くしなければならず、それでも温度はそれほど暖かくならないので、ガスとお金を無駄にしている」のだと続けた。

義理の両親は暖かくするためにしばしば追加の毛布を重ねており、「それを見ると、とても哀れだ」とインさんは涙を拭いながら言った。