フェンタニルを「大量破壊兵器」に指定 トランプ氏、国防課題と強調

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ワシントン=青山直篤
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 トランプ米大統領は15日、米国で深刻な薬物禍を引き起こしてきた合成麻薬フェンタニルを「大量破壊兵器」に指定する大統領令に署名した。トランプ氏は麻薬対策を掲げて中南米沖で大規模な軍事展開を進め、ベネズエラなどに圧力を加えている。大統領令への署名にも、麻薬への対応を国防上の課題とみなす主張を補強する狙いがある。

 トランプ氏は記者団に対し「敵対する国々が米国にフェンタニルを運び入れている。米国人を殺そうとする意図もある」と主張。大統領令では「主として組織的な犯罪集団が製造し流通させるフェンタニルは、我々の国家安全保障を脅かし、我々の半球(西半球)や国境における無法状態を悪化させる」と指摘した。

 麻酔などにも使われるフェン…

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この記事を書いた人
青山直篤
アメリカ総局員
専門・関心分野
米国、国際政治・経済、日米関係、近代史
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    金暻和
    (韓国在住メディア人類学者)
    2025年12月16日11時4分 投稿
    【視点】

    フェンタニルの誤用・濫用問題がとりわけアメリカでここまで拡大した背景には、アメリカの製薬会社による非倫理的なロビー活動と、それに応じた国内医療機関の過度な処方慣行があったことも広く知られている。原料の輸入規制や流通管理の強化自体は理解できる

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  • commentatorHeader
    鈴木一人
    (東京大学大学院教授・地経学研究所長)
    2025年12月17日0時59分 投稿
    【解説】

    まさに「安全保障化(Securitization)」の典型例。政治家が自ら重視する政策課題の優先度を上げるために、その問題を「安全保障問題」として扱うことで緊急性や、使える政策手段を増やすことができる。確かにアメリカにおける薬物問題は多くの

    …続きを読む
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