
アップルは10月22日に、新しいプロセッサーである「M5」を搭載した製品を3つ発売する。そのうち1つは、すでにレビューを掲載した「iPad Pro」。次が「Apple Vision Pro」。そして最後が「MacBook Pro」だ。
デザインなどの変更はなく、M5へのプロセッサー変更が中心だが、M5はどのくらいの性能を持っているのだろうか?
今回はその点にフォーカスして、「M3 Pro」「M4」「M5」をそれぞれ搭載した製品と比較してみた。するとそこからは、今回は発表されていない「M5 Pro」や「M5 Max」がどんな製品になりそうかも予測できてきた。
なお、今回のベンチマークはすべて、M5搭載のMacBook Proについてはオフラインで行なっている。
外観に変更なし。今回は14インチモデルだけ
前出のように、今回の新製品は、外観面での変更はない。


しかし、いつもと違うところもある。
MacBook Proには14インチと16インチモデルがあり、プロセッサーファミリーとして数字だけの通称「無印」に加え、「Pro」「Max」という上位モデルがある。(正確には、現状過去モデル併売の形で15インチモデルもある)
つまり、2サイズバリエーション×3プロセッサーバリエーションの形で商品化されるわけだが、今回は「M5搭載の14インチMacBook Pro」だけが発売された。簡単に言えば、最も安価なモデルだけがリニューアルした、ということになる。
「M5 Pro」「M5 Max」がなぜ出なかったのか、そもそも存在するのかなど、詳しい事情は一切わからない。
明確に言えるのは、今回は「手頃なMacBook Proを求めている人のターン」であるということだけだ。
M5の性能をベンチマークでチェック
では、M5はどんなプロセッサーなのだろうか?今回は他に2つのMacを用意して比べてみた。
1つ目は、2023年11月発売の「14インチ MacBook Pro・M3 Pro搭載モデル」。筆者のメインマシンであり、CPUコアを12、GPUコアを18搭載している。メインメモリーは18GBだ。
2つ目は2024年11月発売の「Mac mini・M4搭載モデル」。CPUコアは10・GPUコアは10。メインメモリー16GBである。
そして、今回貸出を受けた評価機材は「14インチ MacBook Pro・M5搭載モデル」。CPUコアは10・GPUコアは10。メインメモリー16GBとなっている。
意図はわかりやすいかと思う。M4とM5という世代違いに加え、M3の中でも上位モデルを用意しておくことで、「M5はどこまで性能が高くなったのか」を判別する狙いがある。
というわけで、Geekbench 6によるCPUベンチマークをご覧いただきたい。

CPUはシンプルだ。世代が新しくなるごとにシングルコア性能が上がり、その分マルチコア性能も高くなる。この傾向は2024年の段階から続いており、M4がM3 Proを抜いていた。それをさらに改善したのがM5だ。
GPU強化でゲーム性能が向上

同じGeekbench 6のデータでも、GPU性能はM5ではなくMacBook Pro・M3 Pro搭載モデルがトップになった。というのは、M3 ProのGPUコアは18もあり、10コアのM4・M5とは差があるためだ。だが、M5とM3 Proの性能差はかなり小さい。
では、別の方法でGPU性能を確かめてみたらどうなるだろうか?
まず、ゲームの3D表示に近い処理をテストする「3DMark」。複数のテストがあるが、レイトレーシング性能をテストできる「Solar Bay Extreme」を使った。

結果は以下の通り。なんと、M5がM3 Proを抜き、ぶっちぎりの結果を残した。M5世代のGPUコアはレイトレーシング性能が高められており、その影響が出たものと思われる。

次に、ゲームそのもの。高度なグラフィックを使う「Cyberpunk 2077」Mac版に内蔵されたベンチマークテストを使う。

Macの性能が高いといっても、同ソフトで最もグラフィックが美しくなる設定だとプレイするのが難しいレベルになる。
そこで、レイトレーシングは使うが解像感は下がる「レイトレース低」と、レイトレーシングを使わないが解像感が上がる「高」で比較した。画面解像度も大きく影響するので、どれも外部ディスプレイをつないだ上で、1920×1080ドット表示にしてテストを行なった。

こちらの結果では、M5とM3 Proがかなり近い値になっている。
ちなみに、現状のMac版には「Metalを使ったフレームレート補完」の機能が入っていない。この機能が組み込まれたバージョンになると、コマとコマの間を滑らかに補完可能になるため、ベンチマークの値は大きく跳ね上がる可能性が高い。
















