原発事故時の賠償は「東京の人が負担してくれるのか」 柏崎刈羽、住民説明会で噴出した国と東京電力への不信

2024年7月17日 06時00分 有料会員限定記事
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 東京電力が再稼働を目指す柏崎刈羽原発への理解を求める政府の説明会が、新潟県で始まった。参加した住民たちは、能登半島地震で露呈した事故時の避難への不安を口にし、福島第1原発事故を起こした東京電力に資質があるのかと迫った。「事故時の賠償金を大消費地である首都圏の住民は負担するのか」と問う場面もあり、政府が前のめりな再稼働に疑問符を付けた。(渡辺聖子)

東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を巡り、新潟県民に向けて開かれた説明会

◆「自己責任」で切り捨てられるのでは

 説明会は経済産業省資源エネルギー庁の依頼で、新潟県が8月までに計7回開く。初会合は長岡市で15日にあり、避難計画作りを支援する内閣府、原発の規制機関である原子力規制庁の担当者も出席。県によると、オンラインや中継会場も含め120人が参加した。

柏崎刈羽原発(2021年3月撮影)

 質疑で関心が集まったのは事故時の避難だった。「能登半島地震への対応も不十分だ。自己責任で切り捨てられる危惧がある」という参加者からの指摘に、内閣府の担当者は「ご理解をお願いしたい」。原発周辺は豪雪地帯で大雪と大地震、原発事故の同時発生もあり得る。「最悪シナリオを考えた避難を想定しているのか」と問われ、担当者は「基本的な考えは示している。今後、作業部会で検討したい」と応じた。

◆賠償は「最終的に電気料金で対応」

 東京電力への不信感もにじんだ。東京電力は再稼働に向けた国民との約束に、福島第1の廃炉をやり遂げ、柏崎刈羽の事故対策に必要な資金を確保するなど7項目を掲げる。参加者は「7項目を厳しく審査し東京電力に守らせてほしい」と注文した。
 事故時の賠償の質問に、内閣府の担当者は「東京電力が無限の責任を負う」と強調。参加者が「消費地の東京などの人が電気代で負担するのか。了解はあるのか」と問うと、「最終的に電力料金で対応する」と述べた。福島事故では東京電力は責任を負いきれず、国が肩代わりしている。担当者は、国の財政支援を説明し、負担した分は「税金で跳ね返ってくる」と話した。

◆「原発はとんでもなくカネがかかる」

 エネ庁担当者が原発の利点を強調すると、参加者らが「発電単価は再生可能エネルギーより原発が高いといわれている」「原発はとんでもなく金がかかる。命と暮らしを奪われるエネルギーに依存するべきではない」と相次いで発言した。
 新潟市から参加した桑原三恵さん(76)は取材に応じ、「原発事故が起きたらどうなるのかという不...

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