公演を迎えるまでの物語
Project Story
大阪本社
大阪本社で取り扱う公演はさまざまな種類があります。
他社が制作した演目を購入して主催する『買い公演』、当社が一から創り上げる自主制作公演の大阪公演、宝塚歌劇団の卒業生が活躍する自主制作公演、当社の所有する劇場を主催者に貸し出して行う公演等の上演に向け、各部署が日々業務を行っています。
プロジェクトストーリーの「大阪本社」では、上記のうち、『買い公演』に焦点を当て、各部署の社員が実際のエピソードも交えて業務内容を紹介していきます。(※社員の所属や掲載内容は、2024年取材時のものです)
企画営業部 企画営業担当
多くの人と連携しながら
小さなことにまで気を配る
社内の取りまとめ役
企画営業部 企画営業担当
2020年入社
- 入社を決めた理由は?
- 娯楽・エンタメ業界に憧れて就職活動をしていました。舞台に携わる仕事を選んだのは、自分にとって未知の世界だったから。入社してから、生の舞台のすごさを実感しています。
- リフレッシュは何をしている?
- 旅行が好きで、少しでも時間があれば出かけています。休みは、公演のスケジュールに合わせて早めに確保。平日休みが多く、混まない時期を狙って旅行できるのも魅力です。
公演の約1年前から、情報解禁に向けた準備がスタート。
製作元や社内の他セクションと、常に連絡を取り合いながら動きます。
梅田芸術劇場では、年間通して数多くの公演を上演しています。演目ジャンルは宝塚歌劇公演やミュージカルから、ストレートプレイ、2.5次元舞台などさまざま。自社で所有している劇場が埋まっている場合、他の劇場で興行することもあります。そのなかで私が主に担当しているのは、他社が制作した公演を製作元から買い取り、当社主催で大阪公演を行う『買い公演』です。買い取るかどうかの検討は興行の2〜3年前から始まりますが、私が動き始めるのは約1年前から。部署内での担当者が決まり、情報解禁に向けた準備が始まります。企画営業部は、いわば社内の取りまとめ役。社内の営業担当やチケット担当と相談しながら、公演日程や公演時間、チケット料金、発売日などを設定したり、過去の公演を参考にしながら、チケット代などの収入や、人件費や移動・宿泊・宣伝などの経費を試算、製作元と交渉しつつ予算書を作成。予算書と公演情報が社内で承認されたら、ようやく情報を解禁することができます。担当する公演はひとつではなく、多いときには2〜3本を並行して担当していることも。急いで確認しなければならないことも多いため、必ずメイン担当とサブ担当が決められていて、お互いにサポートし合っています。
完成が近づくまで、どうなるかわからないのが生の舞台。
無事に開幕できるように、公演直前まで丁寧に確認しながら進行します。
多くの場合、大阪での公演に先駆けて東京で公演が行われます。東京公演が開幕するときには、関係者へのごあいさつも兼ねて現地へ。キャストの取材調整を行ったり、ゲネプロ(通し舞台稽古)を見学して客席からの見え方や舞台機構を使った演出プランの確認をしたりします。「実際に作ってみないとわからない」のが生の舞台。この頃になってようやくスタッフの人数などもはっきりしてくるので、舞台監督に確認をとり、大阪に戻ってからキャスト・スタッフの移動手段や宿泊するホテル、お弁当などを手配します。そのほかにも、楽屋やロビーへの掲示物や、場内アナウンス、グッズなどの物販の準備など、たくさんのタスクをこなさなければなりません。必要な準備や手配は、公演によってさまざま。急遽変更が生じることも珍しくないため、各担当と密に連携をとりながら、丁寧に進めていきます。
劇場での仕込み開始から公演中にかけては、楽屋フロアに常駐します。体調不良者が出たときには病院の手配をするなど、公演が円滑に進行できるようにサポート。当日券の管理や物販の売り上げも把握し、細部にまで注意を払います。満員になった劇場や、終演後のお客様の満足そうなお顔を見たときには、達成感でいっぱいに。キャストやスタッフのみなさんに快適に過ごしていただくのも仕事のうちなので、「お弁当おいしかったです」といった小さな一言にも喜びを感じます。
お客様はもちろん、スタッフやキャストの方々にも
快適に過ごしていただきたいと思っています。
小さなお礼の言葉に、大きなやりがいを感じることも。
入社当初は舞台のことを何も知りませんでしたが、映画やアイドルなどのエンタメは大好きだったので、幅広い作品に携わることができて毎日とても楽しいです。最近では、1カ月続く長期の公演の担当も任されるようになってきました。公演期間が長くなるほど、イレギュラーな事態もよく起こるのですが、大変さも含めてのやりがい。ひとつひとつの作品に、思い出があります。ただ、上司や先輩に比べると、まだまだ経験不足。見通しの正確さや、関係各所との関係性など、尊敬するところがたくさんあります。未だに困ったときには助けてもらうことが多いので、今後は自ら予測を立て、先回りして動けるようになることが目標。社内外での関係性を築きながら、経験を積んでいきたいです。
企画営業部 広報宣伝・メディア開発担当
狙い澄ました
プロモーションで
公演の魅力を伝える
企画営業部 広報宣伝・メディア開発担当
2015年入社
- 入社を決めた理由は?
- 学生時代から宝塚歌劇をはじめ、さまざまな舞台を観るために梅田芸術劇場によく足を運んでいました。舞台に携わる仕事をしたいと思ったことが、入社のきっかけです。
- リフレッシュは何をしている?
- 韓国ミュージカルとK-POPが好きなので、週末の休みにはよく韓国まで公演を見に行っています。1泊2日や日帰りという弾丸スケジュールにもすっかり慣れました。
SNSや広告を駆使して情報を発信。
媒体ごとに、公演の魅力を最大限伝えられるよう検討を重ねます。
入社当初は劇場営業部営業・劇場運営担当に配属され、7年間営業をしておりましたが、3年前から企画営業部広報宣伝・メディア開発担当に異動しました。広報ではまず、担当する公演が決まると大阪公演の情報解禁に合わせて、梅田芸術劇場のウェブサイトやXで情報を公開します。より多くのお客様に興味をお持ちいただけるように、その後もチケットの先行販売や公演に関する追加情報をこまめに発信し続けます。
また、公演を盛り上げるためには、プロモーションも欠かせません。キャストが大阪に来るタイミングに合わせて、撮影や取材を設定します。プロモーションを組み立てる上で担当者として腕の見せどころは、公演のアピールしたいポイントをおさえつつ、限られた時間のなかで、できるだけ多くの媒体に取り上げてもらうことです。テレビやラジオ、新聞、雑誌、WEB媒体など、それぞれの媒体特性を意識しながら、依頼・交渉を行うことがとても重要です。
そのほか、CS放送タカラヅカ・スカイ・ステージで放送中の、梅田芸術劇場のさまざまな公演を紹介する番組「梅芸ナビ」の内容を考えるのも広報の役割です。制作発表時の様子や過去公演の映像など、その時々でホットな素材を取り上げてもらえるように、構成を考えています。
チケット販売のスケジュールに合わせて、多岐にわたるプロモーションを展開。
効果を最大限に発揮するための手段を単純化できないのが、広報の奥深さです。
プロモーションで難しいと感じるのは、掲載する媒体の選び方と打ち出すタイミングの判断です。キャストがテレビ出演することで売り上げが一気に伸びることもありますが、ゆっくりしか変化があらわれないことも。また、複数のプロモーションを同時に展開するため、もっとも効果をあげている媒体がどれか、はっきりしないことも多いです。それでも、演目の特性や、公演期間・予算などさまざまな要素を踏まえながら効果的なプロモーションを立案しなければなりませんので、社内の制作担当者や先輩とも相談しながら決めていきます。難しいからこそ、広告を出すタイミングと媒体がぴったり合って、売れ行きが伸びたときの達成感は大きいもの。公演当日、満席になった劇場を見たときにも嬉しさでいっぱいになります。また、広報の仕事は制作担当やチケット担当、営業担当など、社内の多くのセクションと連携しながら動いています。キャストが所属する芸能事務所や出版社などの媒体とやりとりをすることも多いため、コミュニケーションの取り方はとても大切。質問する際は、相手の意見に耳を傾けるだけでなく、自分の考えを持った上で聞くように心がけています。
20周年の宣伝を担当することに。
より多くのお客様に、劇場体験の楽しさを伝える仕掛けを考案しました。
梅田芸術劇場は、2025年に20周年を迎えました。その記念すべき宣伝をメインで任せてもらえることに。施策の内の一つに出した案が、ロビーにフォトスポットをつくることでした。以前から設置したいと考えていたのですが、権利関係や予算、動線の確保などさまざまな課題があり、実現に至っていませんでした。社員の皆さんにも意見をもらいながら、20周年の企画として形にしました。フォトスポットを設置する目的は、劇場体験の魅力をより多くのお客様に伝えること。そして観劇をさらに楽しんでいただく場にすること。劇場というのは特別な空間です。テーマパークのように、「劇場に遊びにいきたい」と思ってくださるお客様を増やしたいと考えています。
劇場営業部 営業・劇場運営担当
演劇に触れるきっかけをつくり
未来の観劇ファンを
増やしていきたい
劇場営業部 営業・劇場運営担当
2021年入社
- 入社を決めた理由は?
- 社内のどのセクションにいても、人に喜ばれる仕事ができるところに惹かれました。面接時の雰囲気があたたかく、私のことをしっかり見てくれると感じたことも決め手のひとつです。
- リフレッシュは何をしている?
- 編み物、音楽鑑賞、街歩きなど、いろいろな趣味をのんびり楽しんでいます。手や身体を動かしながら、仕事中とは違う頭の使い方をするのがリラックスの秘訣です。
お客様に公演の魅力を最大限アピールするためには
多角的かつ入念なリサーチが不可欠です。
劇場営業部営業・劇場運営担当として、学校や企業といった団体のお客様に芸術鑑賞や観劇会のご提案を行っています。当社で行う公演は、年間50本以上。小さなお子様も楽しめるミュージカルから重厚な演劇まで、幅広い演目を揃えているため、団体ごとのご希望に沿った演目の提案をすることができます。商談に臨む際には、担当する公演についての深い理解が欠かせません。最大限に魅力をお伝えできるよう、原作やキャスト、演出の特徴など、あらゆる角度から入念なリサーチを行います。なお、担当する公演は1年間で6〜7本。常時2〜3本は、並行して進めています。
公演の団体チケットについては、学校の芸術鑑賞や企業の慰安会、労働組合のイベントなど、さまざまなニーズに応じたご提案を行っています。営業先はエリアごとに担当が決まっていて、エリア内すべての団体が対象に。他団体や過去の実績などを参考にしながら、新たな目的でのご提案を行うことも、やりがいのひとつです。
公演ごとのチケット売り上げ状況は、劇場営業部内でも会議やメールで常に共有しています。「0歳から入場できる公演なので、担当エリアの団体先で提案していただけますか?」「新しいお客様がこうしたイベントを行われているのですが、他の企業にもご興味をもっていただけるのでは?」などの話が交わされることも。エリアや公演の担当が決まっているとはいえ、劇場の稼働率を上げるために、劇場営業部が一丸となって取り組んでいます。
公演を盛り上げるためのチケットやイベントを企画。
タイムリーな情報発信で、プロモーションとの相乗効果を狙います。
団体のお客様の誘致と並行して、担当する公演の営業計画を立てるのも、営業担当の役割です。再演の場合は過去の実績をもとに、新規の演目であれば類似公演を参考にしながら、売り上げを予測。その時点での販売傾向やチケットの在庫も見て、学校・団体への提案は○枚、先行販売○枚、一般販売○枚と、目標枚数を数値化します。予測と実際の売れ行きにズレがある場合もあるので、営業計画はチケットの販売期間中、何度も見直します。さらに公演を盛り上げるため、キャストによるアフタートークショーなど、お客様に楽しんでいただけるイベントを企画します。物語に関連したグッズ付きのチケットといった演目の特色に合わせた特典付きチケットの販売も実施します。例えば、ストーリーの中でチョコレートケーキが重要なアイテムとして出てくる公演では、有名なパティスリーと提携し、チョコレートケーキの引換券付きチケットの販売を行いました。
こうした企画を最大限アピールするためには、情報発信のタイミングがとても重要です。キャストの方の露出が増える時期や、テレビやWEBなどのプロモーションに合わせて、チケットの発売日を決定。発売日が近づいてくると、梅田芸術劇場のネット会員様に向けたメルマガや、HP用の原稿も作成します。公演までのスケジュールを踏まえ、各セクションと連携をとりながら、相乗効果を狙ってタイムリーに情報を発信し続けます。
お客様ともっとも近い場所にいられるのが営業担当。
満足感でいっぱいのお顔を見ることが、次の公演のモチベーションにつながっています。
公演日が近づいてきたら、チケットをお届けするために団体のお客様のもとへ。学校団体の場合は、観劇時のマナーを先生から説明していただいたり、着席するまでの動線をお伝えしたりと、快適に観劇していただくための最後の準備を行います。トラブルを防ぐため、団体の情報は劇場ロビー担当スタッフにも共有。特に大規模の団体がご来場される場合は、営業・劇場運営担当全体でいつでもお客様のサポートができるよう体制を整えています。また、公演日は観劇に興味のあるお客様に向けて、新しい公演をアピールする絶好の機会。興味をもっていただけそうなポスターやPOPを作成して、ロビーに掲示するのも重要な仕事です。終演後すぐに、団体のお客様にご来場の御礼をお伝えに伺います。満足感でいっぱいのお顔で「また観に来たいです」と言っていただけると、それまで頑張ってきたことのすべてが報われた気持ちに。次の公演も、また頑張ろうと思えます。セクションに関わらず、お客様に楽しんでいただくことが興行の命題です。そのなかでもお客様ともっとも近い距離にいられるのが、営業の醍醐味。入社当初から抱いていた「人に喜んでもらえる仕事がしたい」という夢が、日々叶っています。
劇場営業部 チケット担当
定刻通りに
幕を開けられるよう
丁寧な準備を重ねる
劇場営業部 チケット担当
2023年入社
- 入社を決めた理由は?
- 学生時代から、梅田芸術劇場にはよく足を運んでいました。入社の決め手は、生のエンタメを作り上げる仕事に魅力を感じたから。劇場に毎日出勤できて楽しいです。
- リフレッシュは何をしている?
- 舞台やお笑い、スポーツ観戦など、いくら時間があっても足りないほどさまざまなコンテンツを楽しんでいます。担当公演の状況にもよりますが、希望日に休みを取ることもできるので、エンタメ好きには嬉しい職場です。
公演ごとに、チケットの販売先はさまざま。
より多くのお客様に届けられるように、全体をコントロールしています。
チケット担当の仕事は、「票券管理」といってチケット販売をコントロールすることです。公演の1年〜半年前に担当が割り振られるので、そのタイミングで販売スケジュールを作成。担当が振り分けられた時点では、一般発売日のみが決まっていることが多く、そこから逆算して先行販売の回数やタイミングを検討します。ひとつの公演でも、チケットの販売先はキャストのファンクラブや芸能事務所、梅田芸術劇場ネット会員組織、テレビ局などの共催者、プレイガイドなどさまざま。座席数は限られているので、これらの販売先にどのようにチケットを分配し、販売を進めていくか決めていきます。販売スケジュールを作成したら、制作担当や広報宣伝担当、営業担当といった社内の各セクションとの打ち合わせがスタート。担当者間で連携しながら、販売施策を固めていきます。社内だけでなく、チケット販売先との調整も重要です。先行販売においては、さまざまな販売先がそれぞれの方法で受付をするため、募集から申込数の取りまとめまでお互いの認識に相違がないよう丁寧な確認が不可欠。いつから、どのように告知と販売を行っていくのか、綿密な打ち合わせを重ねます。どの販売先においてもミスは許されないので、販売の準備は慎重に進めなければなりません。
難しいことでも「できない」とは言わない。
実現可能な代案を出して、企画を形にしていくのがやりがいです。
販売が始まってしばらくの間は、「各販売先に何枚ずつお渡しするか」という数でチケットを管理しています。公演が近づいてくると、座席を伴った管理に発展。劇場内のどの席に割り振るのか、専用のフォーマットを使って調整します。上演回数の多い公演や、キャストが多数出演する公演では、この作業に数日かかることも。座席の重複が起こるリスクもぐんと上がるため、複数人で厳重にチェックしながら進めていきます。また公演を盛り上げるために、営業担当からチケットの販売方法について相談を受けることも少なくありません。例えば25歳以下のお客様がお得に観劇できる「U-25チケット」であれば、年齢確認の方法を決めたり、グッズ付きチケットなら、どのようにグッズをお渡しするのかを検討したりと、提案を具体化して現場に落とし込むのもチケット担当の仕事です。実現が難しいケースもありますが、すぐに「できません」と断じてしまうのではなく、「こういう方法はどうですか?」と代案を出すのがモットー。自分の手で提案を形にする過程はとても面白く、関係者に納得してもらえたときには大きなやりがいを感じます。その他、広報担当が行うプロモーションと連動して各プレイガイドへ最適なタイミングでチケットを行きわたらせることにより、その効果を最大化できるのもやりがいのひとつです。公演の特徴やターゲット層を踏まえた訴求により適したプレイガイドを利用することも。自分の考えた販売戦略がうまく購買につながると、とても嬉しいです。
どれだけ丁寧に準備しても、公演の初日はいつもドキドキ。
たくさんの経験を積みながら、自分の引き出しを増やしたいです。
公演が始まるまでの期間はできるだけ多くのお客様にチケットを届けることに力を入れていますが、公演期間中は無事に幕を開けることが最優先。紛失やダブルブッキングといったチケットトラブルを防ぎ、定刻通りに開演できるよう最後まで丁寧に確認します。日頃の業務からトラブル防止を心がけているとはいえ、公演初日の心配は尽きません。お客様全員に着席していただき、無事に幕を開けることができるのか。いつもドキドキしながらロビーに立っているので、定刻通り幕が開くと本当にホッとしますし、これまでの積み重ねが報われた気持ちになります。公演が終わったら必ず振り返りを行い、部内で共有。どの公演でも反省点は必ずありますが、その経験はチケット担当全員の財産として蓄積され、次の公演に生かされています。梅田芸術劇場は公演の数が多く、それぞれに販売方法が異なるので、あらゆるアプローチを試すことができるのも魅力。トライ&エラーを繰り返しながら、自分にできることの引き出しを増やしていきたいです。
東京事業所
東京事業所では主に、当社が一から創り上げる自主制作公演に関して、各部署がさまざまな業務を行っています。
プロジェクトストーリーの「東京事業所」では、各部署の社員が担当した自主制作公演を取り上げ、実際のエピソードも交えて業務内容について紹介していきます。(※社員の所属や掲載内容は、2024年取材時のものです)
東京事業部 制作担当
数多くのピースが
そろうことによって、
舞台に感動が生まれる
東京事業部 制作担当
2019年入社
- 入社を決めた理由は?
- 大学時代はミュージカルサークルに入っていました。別業界で仕事をしていましたが、やはり舞台に関わる仕事がしたいと思い、思い切って転職。チャレンジし続ける社風にも惹かれました。
- リフレッシュは何をしている?
- 月に一度はできるだけ東京を離れてリラックス。パソコンがあればいつでもどこでも仕事ができてしまうので、物理的な距離を取ることでデジタルデトックスを心がけています。
今回お話しする公演について
フレンチロックミュージカル
『赤と黒』
2023年12月8日〜27日東京公演、2024年1月3日〜9日大阪公演。原作は、スタンダールによる同名の長編小説。主人公のジュリアン・ソレルは、野心家の美青年。支配階級に対して激しい憎悪を抱き、成功を追い求めるが、2人の女性との出会いのなかで運命を狂わされていく。
公演情報の詳細はこちらミュージカル作品のチーフプロデューサーとしての初めての仕事。
イメージを膨らませながら、キャストとスタッフを探しました。
ミュージカルの制作に携わるのは、学生の頃からの憧れでした。そんな私が入社4年目で初めてチーフプロデューサーを務めたのが、『赤と黒』です。フランスの会社が権利を持っている作品で、日本上演権の取得を終えたタイミングで担当が私に決まりました。日本バージョンを制作するにあたり、まずは台本や映像を見ながら作品を研究。キャストはどのような方に演じていただくのがいいのかなど、イメージを膨らませました。同時に、演出家探しもスタート。若者の情熱と破滅を描くストーリーを、ドロドロしたメロドラマにならないよう、演劇的に美しい表現をしてくれそうな方を探しました。海外の演出家も視野に入れて、SNSの投稿にも目を通しながら検討。リサーチする過程は大変でしたが、オファーしたジェイミー・アーミテージさんは快く引き受けてくれて、とんとん拍子に話が進みました。振付家のアレクザンドラ・サルミエントさん(アレックス)を推薦してくれたのもジェイミーです。ジェイミーとアレックスはイギリスを拠点に活動しているので、やりとりはすべてオンラインミーティング。日本でプリンシパルキャストのキャスティングとアンサンブルキャストのオーディションを実施し、動画や情報を送って検討してもらいました。
作品についてもっとも深く理解しているのが制作担当。
広報・営業と連携しながらプロモーションにも尽力します。
稽古が始まるのは、公演の1カ月半前から。稽古中はキャストさんたちの大切な時間なので、制作側はそれまでにできる限りの準備をしておく必要があります。台本や楽譜の準備や音響、照明、衣裳、ヘアメイクのプランニングなど、多岐に渡る仕事に奔走。オンラインで伝えるのが難しかったのが、衣装の色味です。ジェイミーに、モニター越しでは生地の色味や質感が正確に伝わらないので、コミュニケーションに苦労しました。ひとつひとつは細かくて地道な仕事ですが、その積み重ねが作品のクオリティを左右すると思うと手は抜けません。クオリティ・スケジュール・予算の3点に目をくばりながら、省略できそうなことがあっても、作品をよりよくすることにつながりそうであれば、丁寧に取り組みました。私たちはお客様に観劇いただくため、楽しんでいただくために作品を制作しますので、営業担当や、広報宣伝担当、グッズ製作担当とも協力して動きます。全セクションのチームで話し合い、「赤と黒」では多くの方にストーリーや制作過程を知っていただくため、4コマ漫画や制作日記の公開も行いました。『赤と黒』はカンパニーの仲がとてもよく、制作も順調に進んだのですが、幕が上がるまでは不安もありました。しかし、キャスト、音楽、美術、照明、音響、衣裳、ヘアメイクと、すべてのピースがはまって完成した舞台は、想像をはるかに超える圧倒的なクオリティに。濃厚な作品に仕上がっていて、感無量でした。
再演されるようなハイクオリティの作品を世に出すために、
求心力のあるプロデューサーをめざします。
この作品で特徴的だったのは、リピーターのお客様がすごく多かったこと。『赤と黒』はスタンダールの小説を原作とする作品で、決して明るいストーリーではないのですが、一定のお客様にはとても気に入っていただけたようです。SNSやアンケートに長い感想を書いてくださったり、再演や映像化のご要望を寄せてくださったりと、たくさんの熱いメッセージをいただきました。大千秋楽は私も客席で見たのですが、ファンの方々の熱気がキャストにも伝わって、とてもいい舞台になっていたと思います。気持ちよく全公演を終えることができ、ジェイミーをはじめキャストたちにも「最後までとても楽しかった」「また一緒に仕事をしたい」と声をかけてもらいました。一緒に仕事をする方に対しては常にリスペクトをもち、大切にされていることを尊重しながら接することを心掛けているので、そう言ってもらえてとても嬉しかったです。カンパニーの仲間とクリスマスや年末年始も一緒に過ごしながら千秋楽まで完走したこともあり、私にとっては忘れられない一作となりました。今後の目標は、何度も再演される舞台を作り上げること。そのためには自分の見る目を養うことも大切ですが、クオリティの高い仕事をしてくださるスタッフの方々のお力も欠かせません。いい仲間といい作品を作り出すことのできる、求心力のあるプロデューサーになりたいと考えています。
東京事業部
広報宣伝・メディア開発担当
自分自身が心から
「いい」と思うものを、
多くの方に届けられる仕事。
東京事業部 広報宣伝・メディア開発担当
2023年入社
- 入社を決めた理由は?
- 幼い頃から舞台が好きで、自分自身もバレエやダンスを習っていました。梅田芸術劇場に入社を決めたのは、舞台に関する業務の川上から川下まですべてに携わることができるからです。
- リフレッシュは何をしている?
- 人と話すことと、おいしいものを食べることで自分の機嫌を取っています。休日には舞台やお笑い、映画など、さまざまなエンタメに触れることで仕事へのモチベーションをアップ。
今回お話しする公演について
ミュージカル『ライオン』
2024年12月19日〜23日東京公演。ミュージシャンであるベンジャミン・ショイヤーが、自らの人生を綴った全曲ギター弾き語りの一人芝居ミュージカル。英米ツアーでの上演回数は500回以上にのぼるロングラン作品。日本初演として、来日版はマックス・アレクサンダー・テイラー、日本版は成河のWキャストで上演された。
公演情報の詳細はこちらできるだけのことを自分たちで行った公演。
イベントや取材を通して、出演者の想いに触れました。
広報宣伝担当が動き始めるのは、だいたい公演の1年〜半年前頃から。制作担当や営業担当など、社内の他部署の担当者とも連携しながら公演を盛り上げていきます。『ライオン』は年齢の近い担当者が多かったこともあり、自由にアイデアを出し合って試行錯誤しながらプロモーションの方法を固めていきました。小さな公演で予算も限られていたため、SNSで配信するコメント動画の編集など、できることは自分たちで行いました。
公演の4か月前には、公演PRのためのイベントを実施。作品PRの方法は公演ごとに異なるのですが、今回は、日本版主演の成河さんがお客様の前で劇中曲を披露するSING&TALKイベントを行いました。トークイベントのゲストとして、日本版のギター演奏指導と監修を担当されたyas nakajimaさんと、成河さんと共同で翻訳・訳詞を担当された宮野つくりさんにもご参加いただきました。宮野さんはロンドン在住のためオンラインでの参加でしたが、作品づくりの深いところにまで踏み込んだお話をしていただけたと思います。
会場は、本番でも使用したTaylor Guitarの専門店『Artist Lounge』のステージをお借りしました。とても素敵な空間でしたので、イベントの終了後にPV撮影も実施。撮影班の手配や編集意図の説明など、ディレクションも担当しました。
また、テレビや新聞、雑誌、ウェブ媒体でのプロモーションを行うのも広報宣伝担当の役割です。今回は長いスパンの間に、何度もインタビューを設定しました。日本版主演の成河さんをはじめ、脚本・作曲・作詞全てを担った作者のベンジャミン・ショイヤーさんや、来日版の主演であるマックス・アレクサンダー・テイラーさんとの対談なども設定し、様々な角度から作品の魅力を伝えられるよう工夫しました。私は広報宣伝担当としてすべての取材に同席したのですが、公演が近づくにつれて成河さんやスタッフのみなさんの想いが高まっていくのを、肌で感じることができました。
実際に舞台を観ることで、初めて気づく魅力もあります。
感動と同時に、悔しさも感じました。
多くの舞台作品の稽古期間は1〜2カ月ですが、『ライオン』の公演に向けて、成河さんは約1年もかけて訳詞とギターの練習に取り組まれていました。作品にかける熱意は並々ならぬものであり、打ち合わせやインタビューでお話を聞くたびに、その想いがひしひしと伝わってきました。
稽古は日本版・来日版ともに、ロンドンで行われましたが、その最終日、作者のベンジャミンさん、来日版主演のマックスさん、そして成河さん3人がギターセッションをしている動画を送ってくださいました。すぐにSNSにアップしたところ、反響をいただき、公演を盛り上げる最後のひと押しに。プロモーションにはさまざまなアプローチがあるという、気づきにもなりました。
公演を実際に観たときの感動は、今も忘れられません。「一人芝居のミュージカル」という特殊性もあり、実際に公演を観るまではどんな仕上がりになるのかイメージしづらい作品でしたが、想像を超える素晴らしさでした。ただ、感動すると同時に悔しさを感じたのも事実。照明や舞台美術など、観て初めて気づく魅力がたくさんあり、もっとアピールできるところがあったのではないかと思うこともありました。
開幕後はお客様の声をSNSでチェック。多くの方が「再演してほしい」と熱いコメントをしてくださっていて、とても感慨深かったです。
後日、成河さんが読売演劇大賞で優秀男優賞を受賞されたことが発表されました。『ライオン』が評価対象作品の一つになりました。評論家や報道関係の方に公演をご案内し、ご覧いただくことも広報の大切な業務のひとつですが、その積み重ねが、新聞などへの劇評の掲載や、演劇賞の受賞にもつながります。今回、成河さんの『ライオン』での素晴らしい演技が高く評価され、広報宣伝担当として心から嬉しく思います。
経験不足=伸び代。
いつかは自分のアイデアを実現できるように、成長していきます。
私はまだまだ広報宣伝担当としての経験が不足しており、今回の公演を通して、新しいアイデアを思いついても、それを実現するにはさまざまなハードルがあることを実感しました。「もっとできることがあったのではないか」という思いもありますが、伸び代だと思って今後の公演に生かしていきたいと考えています。ときには仕事がうまくいかず、落ち込むこともありますが、公演の曲を聴くと「こんなにいい曲なんだから、ひとりでも多くの方に生で聴いていただかないと!」という気持ちに。もともと舞台やミュージカルが大好きでこの世界に飛び込んだので、自分の好きなものを多くの方に届けるこの仕事には、大きなやりがいを感じています。いずれはひとつひとつの公演だけでなく、さまざまな作品を手がけている梅田芸術劇場という会社の広報にも力を入れていきたいです。
東京事業部 営業・管理担当
ノウハウを蓄積して
これからの舞台芸術を
支えていきたい
東京事業部 営業・管理担当
2022年入社
- 入社を決めた理由は?
- 梅田芸術劇場の魅力は、スケールの大きな作品を手がけていること。それでいて社員数はそれほど多くないため、自分のやりたいことができる環境だと考え、入社を志しました。
- リフレッシュは何をしている?
- サッカー観戦が趣味です。勉強を兼ねて、ライブや舞台を観に行くことも。個人の裁量が大きい仕事なので休みを取りやすく、プライベートも大切にできる環境です。
今回お話しする公演について
ミュージカル
『イリュージョニスト』
2025年3月11日〜29日東京公演、2025年4月8日〜20日大阪公演。演出のトム・サザーランドをはじめ、日英のクリエイターが集結して完成させたオリジナルミュージカル。19世紀末のウィーンを舞台に、イリュージョニストと公爵令嬢の恋を描いた物語。真実と虚構、愛と権力が交錯する中で、イリュージョニストの奇術と、彼を取り巻く人々との関係が展開されます。物語の真相を追う中で見えてくる、真実と嘘とは…。
公演情報の詳細はこちらミュージカルファンの熱い期待に応えて決定したリベンジ公演。
ひとりでも多くのお客様に、足を運んでいただくために。
『イリュージョニスト』の初演は2021年。世界的に注目されるクリエイターによって、豪華キャストが出演する新作オリジナルミュージカルとして制作されました。しかし当時はコロナ禍だったため、大掛かりな演出は行わない「コンサートバージョン」での上演に。公演数もわずか5回に限られていました。
今回、4年の月日を経てフルバージョンの上演が決定。私は営業担当として、公演の約1年前から携わりました。
私にとっては、これがメインとして初めて担当する大規模なミュージカル作品。多くのミュージカルファン待望の再演ということもあって、携われるうれしさと共に、責任の大きさを感じていました。公演情報が公開されたばかりのタイミングで最初に取り掛かったのは、世間の反応を見ることです。SNSなどで情報収集し、客層や期待値を分析。『イリュージョニスト』には再演を待ち望む声が多く寄せられていたので、コアなミュージカルファンがメインターゲットになるだろうと予想しました。そこで広報宣伝担当と相談し、ミュージカルファンに向けた宣伝施策を検討しました。また公演スケジュールを検討する際には、平日の夜の開演時間をできるだけ遅くすることを提案。今回、東京は3月、大阪は4月と、世の中がもっとも忙しくなる時期の公演でしたが、楽しみにお待ちいただいていた方々が、仕事終わりに来場していただきやすくなるように調整しました。
そのためにチケット販売の予測を立てるのですが、今回はとても悩みました。通常、再演の場合は前回の状況を参考にするのですが、『イリュージョニスト』の初演はコロナ禍だったため、参考とするにはあまりにも状況が違います。さらに、ちょうど年度の切り替わり時期にあたるため、企業や学校などの団体のお客様にとっては、観劇のご検討が難しい時期でもありました。
こうした予測の正確性は経験に左右されるところが大きいので、先輩や上司に相談しながら、慎重に検討しました。
メインキャストは初演から続投。
その熱い意気込みを伝えることで、完売をめざしました。
公演の半年前になると、梅田芸術劇場の会員サイトや出演者のファンクラブでチケットの先行販売がスタートします。最初に行った情報収集から予想していた通り、多くのミュージカルファンの皆さまが購入してくださる好調な滑り出しで、このまま順調に客席は埋まっていくだろうという印象でした。
数ヶ月遅れで始まった一般販売でも売れ行きは好調だったので私自身はやや楽観的に構えていたのですが、先輩から「完売をめざすにはもうひと押し必要だと思う」とアドバイスを受けました。そこで、広報宣伝担当・制作担当と連携してプロモーションを継続。稽古場に行ってメインキャストに取材を行い、公演の魅力や意気込みを語ってもらいました。キャストは初演時からの続投だったため、彼らの言葉には4年越しの熱量が詰まっていて、私自身も胸が熱くなったことを覚えています。お客様からの反響も大きく、多くの方々にご来場いただきましたが、自分自身の見通しの甘かった部分もあったため、さらに多くの方にお届けできるよう、今後はより計画的なアプローチを心がけたいと思いました。
また、公演直前になると劇場の担当者と打ち合わせを行い、お客様の動線や案内上の注意事項も確認します。フォトスポットや物販が大混雑することもあるため、お客様の安全を守るべく、さまざまな事態を想定して準備をしなければなりません。
このほか、作品が完成したら座席から見学し、「見切れライン」を最終確認します。座席からの見切れ具合が想定を越える場合には、制作担当と舞台装置の配置やキャストの立ち位置を相談することも。また演出について、事前に告知が必要になることもあります。今回は非常に大きな銃声が鳴るシーンがあったため、事前にお伝えすべきだと判断し、案内表示を作成しました。
挑戦的な作品であっても、
商業的に成功させられるノウハウを蓄積したい。
公演期間中は、これまでやってきたことが形になる瞬間です。初めてメインとして担当する大規模ミュージカル。チケットの販売状況は常に把握しているとはいえ、いつも以上に緊張感がありました。
実際に多くのお客様で劇場が埋め尽くされているのを目の当たりにしたとき、ようやく「こんなに大勢の方が来てくださったんだ!」と実感。クリエイターやキャストの思いが客席に届いたと感じ、カーテンコールでの盛り上がりはひときわ感慨深いものでした。
また情報公開から公演終了後の振り返りまで、一連の流れを経験したことで、ひとつひとつの業務がどのように関連し合っているのかが把握できたように感じています。先輩のサポートとして目の前の作業をこなすのではなく、「自分の仕事」として担当したことで、達成感もひとしおでした。
今後の目標は、どのような作品であっても興行として成立させるノウハウを持つこと。事前にかなりの数の集客が見込めるものだけでなく、挑戦的な作品であっても商業的に成功させることで、舞台芸術の発展に寄与していきたいと考えています。