5年目を迎えたanan総研の「総研神社部」が、2025年も活動! 新メンバーが加わり、伊勢神宮で神様に捧げられるお米「御料米(ごりょうまい)」の初穂を刈り取るお祭り「抜穂祭(ぬいぼさい)」について、全3回にわたって深掘りします。第3回となる今回は、神社と農業について学んだ総研神社部の2名が、「イセヒカリ」を使ったおかゆを味わえる食事処『あそらの茶屋』を訪れます。さらにお土産を持ち帰り、他の部員に語りながら、改めて神宮と農業について考えます。

Index

    前回記事:【総研神社部】 「抜穂祭(ぬいぼさい)」ってどんなお祭り?

    前々回記事:【総研神社部】農業館で見たお米のルーツ

    旅の最後は美味しい伊勢を味わい、持ち帰ろう!

    外宮前にある「あそらの茶屋」で「イセヒカリ」のおかゆを堪能!

    profile

    左から、anan総研No.103・山下貴美さん(37歳・メーカー事務)。「伊勢で生まれた『イセヒカリ』というお米の品種があることを知らなかったので、楽しみです!」

    anan総研No.317・角佑宇子さん(39歳・MC、webライター、ファッションスタイリスト)。「祖母が三重県に住んでいたので、帰省した際に家族で『あそらの茶屋』で朝かゆを食べて、外宮(げくう)、内宮(ないくう)へと参拝するのがルーティンでした」

    what's anan総研?

    anan総研は、ananの誌面やデジタルで活躍する読者代表組織。女性たちのライフスタイルやいまの考えをデータと座談会で表現するリサーチ連載など、ananの各所で活躍しています。

    「イセヒカリ」のおかゆを堪能!

    『あそらの茶屋』で食べられる「御饌(みけ)の朝かゆ 鮑 【朝限定】」¥2,750

    神宮と農業との関係を学ぶため「神宮農業館」を見学したanan総研神社部の2人は、伊勢生まれの米の品種「イセヒカリ」を使ったおかゆが食べられる『あそらの茶屋』へ行きました。

    神米と言われる「イセヒカリ」は、平成元年に伊勢地方が二度の強い台風に見舞われ、伊勢神宮の神田(しんでん)で作られていたコシヒカリのほとんどの稲が倒されてしまった中、立派に直立して残っていた稲株に由来します。コシヒカリよりも茎が太く倒伏しにくい、病害虫に強いといった特徴があります。

    角さん

    神宮の神田で発見された、コシヒカリの突然変異種「イセヒカリ」を実際に食べられるなんて不思議な感覚だよね。鮑かゆのほかに、伊勢海老かゆ、鯛かゆなどたくさんのメニューがあって迷っちゃう。

    山下さん

    こんな豪華なメニューを朝から食べられるなんて幸せ。鮑はふっくらしていて柔らかいし、アカニシ貝や昆布、魚卵を使用した海幸醤油漬けまでついてる! お米や農業について学んだから「いただきます」の言葉の重みを感じるね。

    東京で待つ総研神社部のメンバーにお土産を買って行こう!

    東京の神社部メンバーに美味しいお土産を

    左から、anan総研No.401・黒川美南さん(31歳・会社員)。anan総研No.304・岩根沙恵子さん(35歳・管理栄養士、モデル、ライター)、山下さん、角さん

    『伊勢のくに匠の一座 本店』で購入したイセヒカリのお米と、イセヒカリを用いたおせんべい。そして、神宮で受けた「神宮暦(じんぐうれき)」をお土産に選んだ二人。実際に体験した想いとともに報告をします。

    岩根さん

    『あそらの茶屋』、外宮の前の参道にあるんだね。神宮参拝の前によるのに良さそう。「イセヒカリ」はどんな味なの?

    山下さん

    コシヒカリのような粘りや甘みは控えめで、あっさりして歯ごたえのある硬質米とのこと。おかゆでもほどよい歯ごたえがあって、とても美味しかったよ!

    左・「匠の穂 お伊勢さんのお米」300g ¥648 右・「イセヒカリ」で作ったおせんべい「お伊勢さんのおせんべい お木曳の唄 」2枚×8袋 ¥972

    角さん

    『伊勢のくに匠の一座 本店』では、「イセヒカリ」や「イセヒカリ」を用いたおせんべいを購入できるんだ。他にも、お土産用にしつらえたおかゆや薬味、三重県の名産品のあおさなどもあって充実していたよ。

    黒川さん

    お米は加工品としても日本の食生活に根付いているね。米不足を経験して、なおさら大切さを実感。次に伊勢へ行ったらおかゆを絶対食べたい!

    神宮で受けられる「神宮暦」小暦 

    「神宮暦(じんぐうれき)」は、日の出や満潮時刻など、天体と気象に関する身近な情報や農事情報をまとめた暦のこと。

    江戸時代、日本人の総氏神として仰がれる天照大御神(あまてらすおおみかみ)をおまつりしている、伊勢神宮へ参拝する「おかげ参り(お伊勢参り)」をする人の食事や宿泊の世話、伊勢近辺の観光案内なども行っていた、御師(おんし)という人たちがいました。

    当時は御師が、現在のお神札(ふだ)「神宮大麻(じんぐうたいま)」を「御祓大麻(おはらいたいま)」として奉製するほか、現在の「神宮暦」を「伊勢暦(いせごよみ)」として配っていたと言います。

    「神宮暦」は、御師の配った「伊勢暦」の伝統を受け継ぎ、明治16年より迷信的記述を排除し、科学的情報のみを記述した日本唯一の「正暦」として全国に頒布されました。

    角さん

    昔から、農業や漁業には日時や季節の移り変わりを正確に知ることが必要。だから「神宮暦」は、いつ何をすればよいかの目安として、なくてはならない存在だったんだ。いまは作成・頒布が自由で、神宮暦のほか、オリジナル情報を載せた「神社暦」を作る神社もあるみたい。

    山下さん

    伊勢神宮の「神宮暦」は、農作業のポイントだけでなく、健康に過ごすヒントなど生活実用情報も充実。農林漁業関係者はもちろん、家庭菜園やガーデニングにも広く活用されているんだって。各地の神社で11〜12月頃、「神宮大麻」と一緒に頒布されているんだって。

    黒川さん

    令和8年の「神宮暦」は、1月「八丁味噌について」、4月「セリの栽培」、6月「熱中症の予防」、11月「ジャガイモの品種について」…季節に合った豆知識があって面白い!

    岩根さん

    御朱印集めのように神社によって違う内容を記載している。いろんな神社の「神社暦」を集めたくなるね!

    岩根さん

    御師文化と「伊勢暦」、そして今の「神宮暦」を知れてよかった。お伊勢参りの文化が、今も確かに息づいているんだね。

    黒川さん

    知れば知るほど楽しい。「抜穂祭」から「初穂曳」「神嘗祭」へとつながる流れを学んだら、他の伊勢神宮のお祭りも気になってきた。

    山下さん

    神社へ参拝したときは健康や日々の事柄を祈ったり感謝していたけど、普段、何気なく食べているお米や農作物に対しても感謝の気持ちを伝えたい思った。そして、神棚にお神札と一緒にお米やお水、お酒などをまつりたいな。

    角さん

    日本のお米がもっと好きになった。伊勢は神宮参拝はもちろん、グルメも満喫できるから、旅先としてもおすすめだね。

    全3回にわたり、anan総研神社部2025年の活動をお届けしました。神宮と農業のつながりを深く知るために「抜穂祭」を見学し、「神宮農業館」で学び、最後は「イセヒカリ」をいただく──稔(みの)りへの感謝が、確かな実感になりました。神社へ参拝の際は、ご利益あるお神札「神宮大麻」や「神宮暦」もぜひ受けてみてください。

    伊勢旅ダイアリー📸 by総研神社部

    「外宮の近くにある『ダンデライオン・チョコレート』でひと休み。気になっていたお店に行くことができて嬉しかったです!」(山下さん)

    「三重県には美味しい日本酒がたくさんありました! 日本酒はお米から造られていることに感謝しながら、飲み比べして伊勢の夜を堪能」(角さん)

    「神宮大麻」は、自宅でどのようにおまつりするの?

    column

    「神宮大麻(じんぐうたいま)」とは、全国の神様の中心であり日本人の総氏神として仰がれる、伊勢神宮の神様・天照大御神(あまてらすおおみかみ)のお神札を「自宅でもまつることができるように」と奉製されている。

    毎年、新しい「神宮大麻」を受けるとともに、地域をお守りくださる氏神様や、崇敬する神社のお神札を一緒に神棚におまつりして、ご家庭の一年の無事と幸せを祈るのが、日本の習わしとなっています。

    神棚には大きく分けて2種類あり、毎年買い替える必要はありません。「三社造り」は、中央に「神宮大麻」、向かって右に地元の氏神様のお神札、向かって左に崇敬している神社のお神札をお納めします。「一社造り」は、「神宮大麻」を一番手前に、その後ろに氏神様、崇敬する神社があればその後ろにお神札を重ねてお納めします。

    神棚は、南向きあるいは東向きで、目線より高く、清浄な場所におまつりし、お米や塩、水などをお供えするのが習わしですが、こだわりすぎず、自分のできる形でおまつりしましょう。何よりも尊ぶ心を持って日々丁重にお参りすることが大切です。

    Information

    あそらの茶屋

    三重県伊勢市本町13-7 外宮表参道 伊勢せきや本店2階

    TEL: 0596-65-6111

    定休日:火曜・水曜

    公式サイト

     

    伊勢のくに匠の一座 本店

    三重県伊勢市本町19-19

    TEL: 0596-22-8108

    定休日:水曜・木曜

    公式サイト

    写真・大内カオリ 文・三谷真美

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    忍耐と知恵によって問題を解消することを意味する⽇です。もし困難や⾏き詰まりを感じても焦らず慎重に対処すること。問題は必ず解消されると信じること。そして何より⼀⼈で抱え込まず、知恵や協⼒を求めることが⼤切です。試練を乗り越えた先にはトンネルを抜けたような解放感と、前進できることの喜びが待っています。

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