Alpha多様性とBeta多様性は、生物群集の多様性を評価するための指標です。これらは主に生態学や環境科学で使われ、特に生物群の種類や分布、相互作用のパターンを理解するために役立ちます。
Alpha多様性は、単一の生物群落(例:特定の場所や環境)内での生物の多様性を指します。具体的には、その場所にどれだけの種類の生物(種)が存在するか、またはその生物群落の「豊富さ」や「均等性」を評価します。
• 豊富さ(Species richness): その場所に存在する種の数。
• 均等性(Evenness): 各種の個体数の分布がどれくらい均等か。例えば、少数の種が支配的で、その他の種が非常に少ない場合、均等性は低いと言えます。
例:
• 森林の中に10種類の植物があり、各種類がほぼ同じ数で分布している場合、alpha多様性は高いといえます。
• 反対に、10種類のうち8種類が少数で、残りの2種類がほとんどを占めている場合、alpha多様性は低いといえます。
Beta多様性は、異なる生物群落間の多様性の違いを評価します。つまり、異なる場所や環境間で、どれだけ種が異なるかを示します。
• Beta多様性が高い: 異なる群落(例えば、異なる場所や環境)間で種が大きく異なる場合。
• Beta多様性が低い: 異なる群落間で、種の構成があまり変わらない場合。
Beta多様性は、群落間の種の交換や相違を調べるのに有効です。例えば、ある地域の2つの湿地帯があり、湿地帯Aと湿地帯Bで異なる種が多く見られれば、これらの湿地帯間のBeta多様性は高いと言えます。逆に、ほとんど同じ種が見られるなら、Beta多様性は低いです。
Gamma多様性は、広範囲にわたる生物群落の多様性を示します。つまり、複数の場所(例えば、複数の森林や湿地)の種の多様性を統合したものです。
例を使っての違い:
• Alpha多様性:ある森の中で、10種類の鳥が生息しているとします。この森の中での鳥の多様性を測定することがAlpha多様性です。
• Beta多様性:隣接する2つの森(例えば、森Aと森B)があり、森Aには10種類、森Bには15種類の鳥がいるとしますが、両者に共通する種類もあれば、異なる種類も多い場合。これらの違いを比較することがBeta多様性です。