筆者はアジア経済研究所図書館(以下、アジ研図書館)で2018年から資料保存業務に携わっている。ただ、それ以前に資料保存の専門知識や経験があったわけではない。司書資格は所持しているものの、日本の図書館情報学では資料保存を体系的に扱うことは少ないため、多くの司書が、自館の課題に直面しながら実践的に学んでいくのが現状である。 幸か不幸か、筆者が担当となってから、このライブラリアン・コラムでも紹介してきたカビ被害の経験2回、劣化マイクロフィルムへの対応など、かなりの「当たりくじ」を引いてきていると思う。難題を引き当てるたびに、他館の事例や、基礎的な知識をまとめた文献等があると助けになると痛感し、当館の事例も、たとえ当たり前と思われることであっても共有したいと考えるようになった。 今回のコラムでは、「電子化」をとりあげたい。アジ研図書館でも資料の電子化を行っているが、どのような資料が電子化されている

