「東京から日本を変える」。1日、死去した石原慎太郎氏の都知事としての約13年半は、初当選時に掲げたスローガン通りのものだった。強力なリーダーシップとトップダウンで施策を推し進めた。一方で、その強さの裏側に、繊細な優しさや純粋さを感じ取った関係者も少なくなかった。 石原氏のリーダーシップが端的に表れたのは平成24年4月、訪米中に突如表明した尖閣諸島(沖縄県石垣市)の購入構想だった。 「筋違いですよ。でも国はやらない。だから東京都が尖閣を守ります」 こう語った石原氏。地権者との交渉も進めたが、結果として、民主党(当時)の野田佳彦政権で同年9月に国有化された。 ある幹部職員は当時、「尖閣諸島国有化の流れになったとき、精気を失ったような表情だった。ずいぶん気を落とされていた」と振り返る。都庁内では「知事は都政にやる気を失った」という憶測が流れ、同年10月の都知事辞職のきっかけの一つになったとみる向

