2011年11月に90歳になった農家の針木ツネコさんは、縁側に腰掛けタブレット端末を熱心に操る(写真1)。眺めているのは農作物の売り上げデータだ。「一昨日はすごく頑張った。でも昨日は子どもたちと出掛けてしまったから売り上げが少ない」と悔しがる。 これは徳島県上勝町の光景だ。上勝町では、農産物の販売会社「いろどり」が農家に委託し葉っぱを採集している。料理を飾る「つまもの」用として、南天、ウラジロ、笹、青モミジなど約320種類の葉っぱを、全国の料亭やレストランなどに提供するためだ。いろどりは農家から葉っぱを集めて全国の青果市場に卸す。その農家の一人が針木さんだ。 葉っぱを生産・販売する農家は上勝町に約200件ある。従事者の平均年齢は70歳で、多くが女性だ。いろどりの横石知二社長は「年収1000万円を超える農家もある」と話す。日本における農業のビジネスモデルとしては、成功例とみなせるだろう。 「

