えーとソシュールによれば、シニフィアンとシニフィエ*1の結合体シーニュのシステムが言語の本体である。それに文字は後から追加されたものだ。 「言語と書は二つの文名な記号体系である。後者の唯一の存在理由は、前者を表記することだ」とソシュールは言っている。 このように、西欧言語学では日本語から漢字を引算できると考える。 しかしこれは間違った考え方である。 日本語は、現在から想像のつかぬ、たとえば古アイヌ語のごとき言語が幾種類もあった前日本語の上に、大陸から文字をもった高水準・高水圧の前日本語(倭語)が呼び集められ、整理されることによって生まれた和語(新生倭語)と中国語からなる二重言語である。 あえてここで、和語と漢語とせずに、和語と中国語とする理由は、「仏教伝来」や「文字の伝来」という言葉に我々は惑わされ、あたかも文字を伴った中国語流入以前に確たる語彙と文法(膠着語?)をもった日本語なり、原日本

