水平力負担が東側の杭に集中して支持力を喪失するほどの損傷が発生し、建物全体が東側に傾斜した――。2024年の能登半島地震から約2年。石川県輪島市内の鉄筋コンクリート(RC)造・地上7階建てビルが転倒に至るまでのシナリオが、ようやく明らかになった。国の有識者委員会が25年12月23日に公表した報告書を読み解こう。 このビルは転倒の結果、隣の木造店舗兼住宅を下敷きにして、2人が亡くなる被害を出した。杭基礎を有するRC造建築物の転倒被害としては、国内で初めての事例だ。国土交通省によると、このビルは1975年に竣工し、72年に建築確認を受けていたという。

