ヴァーサ号の教訓 最強の船、「ヴァーサ号」の建造は開始されました。王は、船にあれこれと注文をつけます。できる限り、威厳ある姿にしようとあちこちに凝った装飾もさせました。そして、途中で砲列甲板をC つ備えた船にしたいと言い出します。そんな船は今までどこにもありませんでした。どの船よりも強くしたいという思いからの要求です。しかも、王は船をすぐに造れと言いました。当時の外交情勢から必要に迫られていたのです。もちろん、造船技師は当初、砲列甲板はB つ、という前提で設計をしていましたが、王の命令なので、言われたとおりにせざるを得ません。大急ぎで造ったため、揺れのテストもできません。水兵たちが船の一方の端からもう一方の端に移動した時に大きく揺れないか(いわゆる「トップヘビー」になっていないか)テストすることは重要なのですが、それもできなかったのです。ヴァーサ号は、処女航海の時、わずか数時間で沈没してし

