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この見方を最初に提示したのはユージン・スタンレーという米国の研究者を中心とするグループで、なんと彼らは経済学者ではなく物理学者です。彼らは、GDPと企業の売上、そして商品の売上、この三者はすべてつながっているのだから、共通の性質をもつはずだと考え、その性質が何なのかを理論的に解明しました。

しかしその理論を実際のデータに照らして検証することは、当時は不十分に終わりました。GDPと企業の売上のデータは容易に入手できたのですが、個々の商品の売上データは、当時はなかなか入手できなかったからです。

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企業間の「意外な格差」が明らかに

そこに、スキャナーデータが現れました。ここに目をつけた私たちのチームは、商品の売上のもつ統計的な性質と、その足し上げで算出される企業の売上の統計的な性質を比較することで、スタンレーらの理論をデータによって検証することができたのです。さらに、その研究の副産物として、次の二つの事実がわかりました。

第一は、売上の大きい企業は商品数も多い傾向があるということです。ある企業の売上が他の企業に比べて大きいとして、なぜそうなのかと考えると、(1)その企業が大ヒット商品をもっている、(2)その企業の商品数が他企業より多い、という二つの可能性があります。

もちろん、個々の企業をみれば、どちらもあり得るのでしょうが、全体の傾向としては図1のようになることがわかりました。商品数が多い企業ほど売上が大きい傾向がはっきりと確認できます。

図1:企業の売上と取り扱い商品数の関係(『物価とは何か』より)
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もうひとつの発見は、全体のごく一部の企業に大部分の商品が集中するという格差が存在することです。商品数の多さは企業間でどれくらいバラつきがあるのかをみたところ、明治はチョコレートだけでもたくさんの種類を作っており、それ以外のスナックや、菓子だけでなく乳製品やその他の食品も扱っているので、商品数はとても多そうです。

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