遊びの体験と文化
GameDesign
遊びの定義
ヨハン・ホイジンガ
Johan Huizinga
ヨハン・ホイジンガ
1872年12月7日 - 1945年


オランダの歴史家


サンスクリット文献研究から歴史研究に転じた
ホモ・ルーデンス
ホモ・ルーデンス
ホモ・ルーデンスとは、ラテン語のホモ・サピエ
ンス(考える人、知恵ある人)を「遊ぶ人
(Homo ludens)」と人間を定義して、遊ぶ存在が
人間であることを提言した内容の書物です。
1938年にオランダのハールレム で出版され、翌
1939年にスイスでドイツ語翻訳で出版されている
注 : ルーデンスはルーディック(ludic)からなる、遊びの形容詞を使った造語
遊びの6つの要素
遊びの6つの定義
1. 自由な活動 - プレイヤーが強制されない活動である
2. 隔離された活動 - 空間と時間が決められている
3. 未確定の活動 - ゲーム展開が決定されていたり結果が分かっていてはならない
4. 非生産的活動 - ゲーム内経済を除き、ゲーム開始時と何も変わらない
5. 規則のある活動 - ルールに従って行う


6. 虚構の活動 - 日常と比較して明確に非日常であるという認識のもとに行う
文化は遊びから生まれる
ホイジンガの定説以前は、遊びと何かしらの行動、対象は、依存関係に
あるとされてきた


それらの依存関係自体を遊びと定義していたが、遊びの本質はまた別の
部分で存在すると考えた


そのような背景から、文化における遊びの位置付けを明確に定義した
文化は遊びから生まれる
赤ん坊の笑う姿、 博しの熱狂的な行動
→エネルギーの放出、努力からくる緊張の緩み
感情、欲求のメカニズムであり
遊びの本質ではない
文化は遊びから生まれる
自然から与えられた感動、面白さ


→遊び以外の事象に対する貢献にあらず、遊びそのもので完結すべき事
生理的な刺激感情のメカニズムではなく
本人の意思が深く関わるもの
まとめ
どこまでが遊び、ゲームであり、そこから波及する感情であったり行動
と明確な線引きをするための意識づけはできたか?
どんな些細なことでもひとつの遊びとしてポジティブに捉え、6つの定義
と照らし合わせてみる
遊びの種類
ロジェ・カイヨワ


Roger Caillois
ロジェ・カイヨワ
1913-1978年


フランスの文芸批評家、社会学者、哲学
者


神話、戦争、遊び、夢など、多岐にわた
る研究・著作をした
遊びと人間
遊びと人間(1958年)
ヨハン・ホイジンガのホモルーデン
スの研究を跡を継いだ内容


遊びを分類し、定義した
遊びの4分類
遊びの4分類
競争:ア
ゴ
ン(Ag
ô
n
ギ
リシア語、試合、競技)
運:アレア(Alea ラテン語、さいころ、 け)
模擬:ミミクリ(Mimicry 英語、真似、模倣、擬態)
眩暈:イリンクス(Ilinx
ギ
リシア語、渦巻)
遊びの4分類
この4つの分類に対して、自分が考案した
ゲームはどの分類に当たるのか?を、具体
的に定義する 

この分類に合わせてというよりは、「自分
のセンスがどこに寄っているか?」が重要
大事なのはオリジナリティで、既存の枠に
当てはめる事ではない
遊びの2軸∼ルドゥスとパイディア∼
遊びの2軸∼ルドゥスとパイディア∼
前記における4分類から、さらに分類する
4分類を競技と遊戯に分け、意味を持たない内容から、結果に強く関係す
る内容に推移していく
遊びの2軸∼ルドゥスとパイディア∼
アゴン アレア ミミクリ イリンクス
パイディア
取っ組みあい(規制なし)


運動競技
ジ
ャンケン


ルーレット
フィギア


ミニチュアホビー


コスプレ
メリーゴーランド


ブランコ
ルドゥス
ボ
クシン
グ


サッカー


チェス


ス
ポ
ーツ競技全般
ロト6


宝くじ
演劇


ミュージカル
スキー


登山


サーカス
出所:ロ
ジ
ェ・カイヨワ著、多田道太郎、塚崎幹夫訳『遊
び
と人間』講談社学術文庫、1990年、81頁。
まとめ
ありがちな「この分類に沿わなくてはいけない」という趣旨で分類する
のではなく、自身のゲームに対するセンス、結果に対する意識づけがど
のレイヤーにいるのかを確認する


あくまで「自分のオリジナリティがどこにあるか?」を探究するフェー
ズの参考なので、今までやってきたゲームがどこに属するか、どこに属
したものが多いかで、自分が発案できるゲームのカテゴリーを見極める
遊びと文化の関係
遊びが先か?文化が先か?
遊びによって文化ができたのか、文化によって遊びが生まれたのかを考
える


遊びを多角的な視点で考える事で、自身のメンタルモデルがどの視点に
属するのかを具体化する


正解を求める以上にメンタルモデルの具体化に重点を置く
遊びが先か?文化が先か?
ホイジンガ、カイヨワが定説する以前から、2人の定説が生まれた事で変
化した事を検証する


その中で、自分の考える遊び、文化をまとめてみる
文化から遊びが生まれるケース
従来の一般的な考え方としては、文化の中から遊びが生まれてきたとい
う概念がある


本質としては「質が落ちて概念になる」ということで、古くは使わなく
なった武具、呪術の道(水晶、コマなど)が遊びの道具に使われていた
このように、真剣な戦い、祈りに使われた道具が、遊びの道具として変
化したという事例が元になっている
遊びから文化が生まれるケース
ホイジンガは遊びから文化が生まれると定説した
遊びとは何かをイメージすることであり、現実世界を形象化する行為と
提言した


このイメー
ジ
、形象化の過程は、神話と祭祀の形成において見ること
で
きる


故に、神話と祭祀は遊びと定義する事ができる
遊びと文化が平行するケース
カイヨワは遊びと文化に優劣はなく、同時並列と解いている
銃を知らない子供がエアガン、花火で遊び、廃れた文化の中での遊びで
はないとしている


遊びと文化が同時に存在すると提言した
常に時代とともに相互関係にあり、互いに新しい事象を生み出している
と考える
まとめ
自身のアイデアの起源、発想の文脈がどのようにして生まれるのかを明
確化する


遊びが生まれる、文化とは何か?を改めて考え、どのように質の高い遊
びに変えていくかを考える


ひとくくりに遊び、文化と定義づけても、それぞれに歴史があり、その
時代の行為、行動から生まれてくるものがあるという事を知る
参考文献
小川純生 経営研究所論集 第23号(2000年2月) 167
ホイ
ジ
ン
ガ
の遊
び
概念と消費者行動


https://www.toyo.ac.jp/uploaded/attachment/3099.pdf
小川純生 経営研究所論集 第24号(2001年2月) 293
カイヨワの遊
び
概念と消費者行動


https://www.toyo.ac.jp/uploaded/attachment/3122.pdf
資料購入リンク
ホモ・ルーデンス/ヨハン・ホイジンガ
https://www.amazon.co.jp/dp/B07B7K6X35/
ref=cm_sw_em_r_mt_dp_8BHXYHSP3FVVN3HSEB45
遊びと人間/ロジェ・カイヨワ


https://www.amazon.co.jp/dp/4061589202/
ref=cm_sw_em_r_mt_dp_SHXTHE2ZPRZFY0B0NW9S

第1回GameDesign-遊びの体験と文化