中国史は武器になるとの主張は、筆者(高口康太)も大いに同意するところ。というのも安田氏同様、筆者も大学院で中国史を学んだキャリアを持つ。フリーの物書きという不安定な仕事ながらも、ここまで生き延びてこられたのは歴史学という武器を持っていたからだと感じていた。 そこで安田氏との対談を通じて、改めて中国史がどう使えるのかを掘り下げてみたい。はたして、中国史は本当に「ビジネスに使える」のか? その答えを、この対談から見つけ出してほしい。 中国軍と台湾軍、「孫子の軍隊」だからわかる機微 高口:中国についてリサーチしていると、あらゆるところで歴史の引用にでくわします。本書ではその一例として、新型コロナウイルス対策では、国営テレビ局CCTVが「習近平の対コロナ兵法 彼を知り己を知れば百戦危うからず」というウェブ特集を配信したことを紹介されていますね。 安田:2020年4月ごろ、「習兵法」はやたらと喧伝さ

