2024年元日の石川県・能登半島を襲ったマグニチュード(M)7・6の大地震。その震源域となった半島先端の地下には、直径10~15キロのドーナツ形の不均質な地質構造が存在することが、10年以上前から知られていた。ただそれが何を意味するのか、よくわかっていなかった。 このドーナツ構造が再び注目されたのは、20年ごろから能登半島で活発化した群発地震活動のためだった。地面の急激な隆起を伴うことから地下の水が関わっているとみられていたが、世界的にもほとんど観測例がない。ただ、謎の地震活動は、階段を駆け上がるように規模を増し、22年M5クラス、23年M6クラス、そしてM7クラスの24年の能登半島地震へとつながった。 原因を探るため、さまざまな分野の研究者が参加し、総合調査が行われた。岡田知己・東北大教授(地震学)もその一人で、物質による地震波の通過速度の違いを利用し、複数の地震計で捉えた地震波の到達速

