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GitLab、開発者とAIエージェントのコラボレーションを実現する「GitLab Duo Agent Platform」を一般提供

 米GitLabは現地時間15日、デベロッパーとAIエージェント間の非同期コラボレーションを実現するために設計されたDevSecOpsオーケストレーションプラットフォーム「GitLab Duo Agent Platform」の一般提供開始を発表した。

 GitLabでは、AIツールはデベロッパーのコード記述能力を急速に向上させており、場合によっては生産性が10倍向上したと報告するデベロッパーもいるが、ソフトウェア開発の全工程でコーディングが占める割合は約20%に過ぎないため、AI活用によるイノベーションの速度とデリバリーの改善は段階的なものにとどまっていると説明する。ソフトウェア開発におけるこうした動向を、GitLabでは「AIパラドックス」と表現している。

 GitLab Duo Agent Platformは、組織の完全なコンテキスト、標準、ガードレール内で、ソフトウェアライフサイクル全体にわたるインテリジェントな統合管理と、AIエージェントの自動化を実現することで、AIパラドックスを打破するとしている。

 GitLab Duo Agent Platformの一般提供リリースには、GitLab Web UIとIDE全体でコンテキストを認識した支援を提供するエージェント型チャット機能が含まれる。エージェント型チャット機能は、イシュー、マージリクエスト、パイプライン、セキュリティ検出結果などのプロジェクトデータを活用し、多段階推論による複雑な質問への回答や自律的なアクションを実行する。

 また、エージェント型チャットは、分析、コーディング、CI/CD、セキュリティなど多数のユースケースをサポートする。

 分析のユースケースでは、Web UIではエージェント型チャットがイシュー、エピック、マージリクエストを作成し、特定のプロジェクト、イシュー、エピック、マージリクエスト、その他多くのタイプのコンテンツのリアルタイムコンテキストに基づいて、サマリーの提供、重要な発見事項の強調表示、実行可能なガイダンスを提供する。エージェント型チャットは、IDEまたはGitLabリポジトリ内で、デベロッパーが不慣れなコード、依存関係、アーキテクチャ、プロジェクト構造を把握するのをサポートする。

 コーディングのユースケースでは、エージェント型チャットは、幅広い言語とフレームワークに対応し、コード、設定、Infrastructure as Codeを生成できる。バグ修正、コードのモダナイズ、テスト生成、ドキュメント作成も可能。VS Code、JetBrains IDE、Cursor、Windsurfで利用でき、応答をカスタマイズするためのユーザーレベルおよびワークスペースレベルのルールをオプションで設定できる。

 CI/CDのユースケースでは、エージェント型チャットは、既存のパイプラインの理解、設定、トラブルシューティングを支援し、ゼロから新しいパイプラインを作成できる。

 セキュリティのユースケースでは、エージェント型チャットは、脆弱性の内容を分かりやすく説明し、到達可能性に基づいて課題の優先順位付けを行い、時間短縮につながる修正案を提示する。

 基本エージェントは、GitLabの専門家によって事前に構築されたエージェントで、ソフトウェアデリバリーサイクルにおける最も複雑なタスクにも即座に対応できる。一般提供に含まれるエージェントのうち、プランナーエージェントは、GitLab上で直接作業の構造化、優先順位付け、タスク分解を支援し、計画をより明確に、迅速に、そして実行しやすくする。セキュリティ分析エージェントは、脆弱性やセキュリティシグナルをレビューし、その影響を分かりやすい言葉で説明し、チームが最初に対処すべき課題を理解できるよう支援する。

 カスタムエージェントはAIカタログを使用して構築でき、このカタログは組織全体でカスタムエージェントやフローを作成・公開・管理・共有できる中央リポジトリとして機能する。チームは特定のコンテキストや機能を持つエージェントを作成でき、エージェントとフローがエンジニアリングチームの作業方法に合わせて動作し、エンジニアリング標準やガードレールを用いて問題を解決できるようになる。

 外部エージェントは、GitLabにシームレスに統合されており、AnthropicのClaude CodeやOpenAIのCodex CLIなど、現在GitLabで利用可能な先進的なAIツールが含まれている。ユーザーは、コード生成、コードレビュー、分析などのさまざまなユースケースにおいて、セキュリティの透明性を確保したGitLabネイティブ環境から、これらのツールを利用できる。また、LLMの利用に必要なサブスクリプションはあらかじめGitLabに組み込まれている。

 基本エージェント型フローは、複数のエージェントを連鎖させることで複雑なタスクを自動化する。デベロッパー(イシューからマージリクエスト)フローは、明確に定義されたイシューから構造化されたMRを構築し、チームがすぐに作業を開始できるよう支援する。GitLab CI/CDへの変換フローは、手動での書き換えなしでパイプライン設定の移行やモダナイズを支援する。

 CI/CDパイプライン修正フローは、失敗を分析し、考えられる原因を特定し、推奨される変更を準備する。コードレビューフローは、コードの変更、マージリクエストのコメントなどを分析し、AIネイティブな分析とフィードバックでコードレビューを効率化する。IDEでのソフトウェア開発フローは、日常的な開発やレビューの段階を通じて作業を支援する。

 さらに、ガバナンス、可視性、デプロイの柔軟性により、エージェントの使用状況、実行するアクション、業務への貢献度を把握できる。使用状況とアクティビティの詳細は、リーダーが導入状況を理解し、影響を測定し、AIが適切に使用されていることを確認する上で役立つ。

 新機能は、GitLab.comおよびSelf-Managed環境のGitLab PremiumおよびUltimateユーザー向けに提供を開始した。GitLab Dedicatedユーザー向けの提供は、GitLab 18.9リリースまでに予定されている。

 GitLab Duo Agent Platformを含む新しい使用量ベースの製品について、GitLabは「GitLab Credits」という仮想クレジットを導入する。アクティブなPremiumおよびUltimateサブスクリプションのユーザーは、ユーザーあたりそれぞれ12ドルおよび24ドル相当のクレジットが自動的に付与される。これらのクレジットは毎月更新され、追加費用なしでGitLab Duo Agent Platformの全機能を利用でき、GitLab Duo Agent Platform機能の使用時にクレジットを消費する。追加クレジットは共有プール経由で購入するか、必要に応じて月単位でオンデマンドで支払える。