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音楽性やジャンルや歌のテーマをガラッと変えたりせず、この3人がやりたいことを、この3人でできるやり方で、石原慎也が(時々せとゆいかが)考えていること、感じていることをメロディに乗せて、とにかく、ただただ、1曲でも多く、いい歌を作る──という、極めてストレートな方法でここまで来た(=1月4日に京セラドーム大阪でワンマンを行うところまで来た)バンド。であることは、誰もが知っているだろうが、有史上もっともありとあらゆる音楽の作り方が存在する今の時代において、そんなシンプルな闘い方で勝ち進んできたSaucy Dogって、実はとても稀有な存在なんだなあ、とも、改めて思う。9作目になる本作にも、基本的にはそういう「ただただいい歌」が並んでいるが、「あれ、石原慎也ってこんな声出たっけ」とか、「こんな展開の曲、前にあったっけ」みたいな瞬間が、随所にある。いきなり大きく変わるよりも、こういう微妙な変化/進化のほうが、聴いていてむしろ刺激的だし、楽しいし、正解だと思う。(兵庫慎司)(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年2月号より)
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