わずか0.8km!「日本一短い地下鉄」なぜ生まれた?「歩けば10分」を30年越しで解消→驚きの効果とは

名古屋に存在する、全国で最も短い地下鉄「上飯田線」。全線わずか800m、1駅で終点という超ミニ路線ですが、その誕生までには「市電廃止」が生んだ30年もの空白期間がありました。名鉄小牧線を救ったV字回復の軌跡に迫ります。

短いけれど重要な上飯田線!

 日本には歩けそうな距離を運行する鉄道がいくつか存在します。例えば富山地方鉄道の富山駅南北接続線。こちらは富山軌道線と富山ライトレールを接続している路線であり、わずか0.2kmですが、単独の路線名を持っています。

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名古屋市営地下鉄上飯田線へ直通する名鉄300系電車(鈴木伊玖馬撮影)。

 そんな「1駅で終点」という路線は地下鉄にも存在しています。それが名古屋市営地下鉄上飯田線です。その路線距離はわずか0.8km。全国で最も短い地下鉄となっています。

 なぜ、このような超短距離の地下鉄が誕生したのでしょうか。その裏側には周辺の鉄道事情が大きく絡んでいました。

 そもそも、車社会といわれる愛知県ですが、名古屋市内に絞ると鉄道路線も数多く設けられています。上飯田線が接続するのは、名古屋市営地下鉄名城線と名古屋鉄道(名鉄)小牧線です。

 小牧線が開通したのは今から100年近く前の1931(昭和6)年です。城北線の上飯田~新小牧間・味鋺~勝川間11.8kmを結ぶ路線となっており、当初はガソリンカーで運行されていました。同年4月には尾北線新小牧~犬山間10.9kmが開通。現在まで続く小牧線の原型が完成しました。

 また、同年2月には東大曽根町~上飯田町間に軌道敷設の免許が出されます。大曽根は名古屋市の北東部エリアを示す地名であり、実現すれば名古屋市中心部への連絡が可能となる将来性のある鉄路でした。

 しかし、この延伸計画は立ち消えとなります。代わりに1944(昭和19)年、上飯田停留場~大曽根停留場間に名古屋市電御成通線が建設され、こちらが上飯田と名古屋中心部を接続する交通機関になりました。

【路線図】短っ!! これが「一駅しかない上飯田線」の概要です

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