今ではもっと格差が広がっている
ここでは統計を得ることが可能な2023年の数字を使いましたが、もし、2025年の数字があれば、上位層の純金融資産の保有比率はさらに上がっているものと推測できます。
なぜなら、一般的に金融資産を多く持つ人ほど、株式などのリスク資産への投資割合が多いからです。①超富裕層では金融資産のうち7割以上がリスク資産という推計もあります。
2023年12月末の日経平均株価は3万3464円、上場株式時価総額は833兆円でしたが、昨年12月末ではそれぞれ、5万339円と1150兆円でした。日経平均では50%、時価総額で38%の上昇です。したがって、超富裕層、富裕層、準富裕層の資産は2023年に比べて増加していると推測できます。
①超富裕層で2023年の時点で5億円の金融資産の7割(3.5億円)を株式で保有しているとすると、単純計算では1億3000万円ほどの金融資産が増加したことになります。
一方、⑤マス層のリスク資産投資比率は新NISAなどへの投資も増加しているとは思いますが、金融資産に占めるリスク資産の割合を考えても上位層ほどの増加はないと考えられます。
したがって、2023年以降も、二極分化はさらに広がっていると考えて間違いないでしょう。
2026年はさらに格差が広がる
今年はさらに格差が広がるでしょう。ひとつは金利です。昨年12月に日銀は政策金利を0.25%引き上げ、0.75%としました。これにともない多くの銀行では2月に普通預金金利も0.2%から0.3%に引き上げられます。定期預金金利も上がります。1000万円以上の大口定期では、交渉次第では高い金利が得られます。
先日、ある会社の社長と話していたら、10億円を6カ月定期にするのに年利で0.9%の金利だと話していました。単純計算(単利)で、個人であれば、半年後の満期受取額は税引後の利息を含めて10億358万5825円(※)。ほぼノーリスクのほったらかしで、358万円儲かります。まとまった大きな額を扱える企業や富裕層はますます裕福になるのです。
一方、日本では変動金利で住宅ローンを組んでいる人も多いですが、今後、金利上昇が直撃します。毎月の返済額が急激に増えない仕組みが適用されても返済総額は増えます。
さらには、長期金利も今年に入り一時2.1%を超えました。今は少し落ち着いていますが、衆院解散が現実味を帯びると、バラマキ懸念から長期金利がさらに上がることも十分にありえます。こちらも、資金が潤沢な個人や企業には有利ですが、これから住宅を買おうとするような層にとっては固定金利が上がり、逆風です。
住宅ローンの負債を持つ人は、変動金利のベースが以前より0.5%程度は上昇していますから、仮に3000万円のローンを抱えていれば年間15万円程度の負担増となります。さらに金利は今後も上昇が予想されます。一番低い時よりは1%程度の上昇が予想され、それでは年間30万円の負担増となります。

