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スターティング・ゲートに入るのを嫌がる馬のように、なかなか仕事にかからない
高橋 治 / 女たち amazon関連カテ怠ける・だらける・努力しない
上司の寛容さの上に胡坐(あぐら)をかく
関連カテ怠ける・だらける・努力しない
父親は何もせず、ただ家で横になって寝ていた。そういう時、その男はまるで電源を切られた、うす汚れた何かの装置のように見えた。
ぽっちゃりな身体を作ってしまう豚のようなメンタリティー
......見下ろし、健斗は確信した。とにかく肉体的疲労を嫌がり楽をしたがる彼女はこの先、太ったおばさん体型まっしぐらだ。実のところ健斗はぽっちゃり体型自体はイケる口だが、ぽっちゃりな身体を作ってしまう豚のようなメンタリティーは心底嫌いで、ここのところそれに拍車がかかっていた。 東京郊外へ向かう電車はだんだん空いてゆき、健斗も亜美の隣に座った。しかしすぐ、同じ車両の遠くの位置で、ドア......
羽田 圭介 / スクラップ・アンド・ビルド amazon関連カテ怠ける・だらける・努力しない
殿様のように、ひとりだけソファにだらしなく座りながら
......わいわい盛り上がった後、亀裂の上から白い塗装をほどこしたセンタが乾くまで待つと言うので、ピザを頼んだ。「俺さあ、最近山とか自然が、なんか気になるんだよねえ。」 殿様のように、ひとりだけソファにだらしなく座りながら、旦那が言う。「急によ、急に。どうしちゃったのかしら。」 そう言われて、確かにこのあいだ本屋に立ち寄った際、がらにもなく野草図鑑を手に取っていたことを思い出した......
食って寝るのを天職のように心得て
......七 吾輩は近頃運動を始めた。猫の癖に運動なんて利いた風だと一概に冷罵し去る手合にちょっと申し聞けるが、そう云う人間だってつい近年までは運動の何者たるを解せずに、食って寝るのを天職のように心得ていたではないか。無事是貴人とか称えて、懐手をして座布団から腐れかかった尻を離さざるをもって旦那の名誉と脂下って暮したのは覚えているはずだ。運動をしろの、牛乳を飲......
動き出すことの禁ぜられた沼のように淀んだところをどうしても出切ってしまうことができなかった。
......てもそういうふうに中途半端中途半端が続くようになって来た。またそれが重なってくるにつれてひとりでに生活の大勢が極ったように中途半端を並べた。そんなふうで、自分は動き出すことの禁ぜられた沼のように淀んだところをどうしても出切ってしまうことができなかった。そこへ沼の底から湧いて来る沼気のようなやつがいる。いやな妄想がそれだ。肉親に不吉がありそうな、友達に裏切られているような妄想が不意に頭を擡げる。 ちょうどその時......
ポケット瓶からウィスキーをグラスに注ぎ、同じ量のミネラル・ウォーターで割って飲んだ。氷はなし。廊下の製氷機まで足を運ぼうという気にもなれなかった。その生温かさが、彼の身体の気怠さにうまく馴染んでいた。
......しいものに更新されていった。木野はそのガラス窓の模様の細かい変化を、とりとめのない思いで観察していた。その模様の向こうには、暗い街並みがあてもなく広がっている。ポケット瓶からウィスキーをグラスに注ぎ、同じ量のミネラル・ウォーターで割って飲んだ。氷はなし。廊下の製氷機まで足を運ぼうという気にもなれなかった。その生温かさが、彼の身体の気怠さにうまく馴染んでいた。 木野は熊本駅の近くにある安いビジネス・ホテルに泊まっていた。低い天井、狭いベッド、小さなテレビ、小さなバスタブ、ちっぽけな冷蔵庫。部屋の中の何もかもが小振りに......