キャンパスリポート
ノーベル賞受賞者・大村智さんが大学院生時代を過ごした東京理科大に記念展示室
2022.11.10
ノーベル医学生理学賞受賞者の大村智さん(87)が大学院生として研究生活のスタートを切った東京理科大学(本部・東京都新宿区)の神楽坂キャンパス内に、大村さんの在籍当時の研究論文などを展示した「大村智 記念展示室」ができた。
10月26日に開かれた開所式で大村さんが、「科学者、研究者としての基礎と基本を培ったのは理科大の修士課程だった。一見つまずいたことも後になってみれば役立った経験が、若い研究者を勇気づけられるといい」とあいさつした。
同大学の石川正俊学長は「大学院教育は世の中にない新たな真理を生み出す力を与えるものでありたい。大村先生のたどった道を示すことで、研究者が自分の分野でその精神を引き継ぎ、大きな成果につながれば」と期待を述べた。
展示室には、日本に当時1台しかなかった、分子の構造を調べる最先端の分析装置「60MHz核磁気共鳴機器」と同等性能の実機などが置かれている。大村さんは、昼間に大学院で学習、夜は高校の教師の仕事をし、大学院生の使用が認められた夜中だけこの装置を使って実験に明け暮れたという。
このほか、大村さんの修士論文や博士論文、直筆の色紙、研究グループが発見した500種類以上の化合物、ノーベル賞の対象になった抗寄生虫薬イベルメクチンの発見から実用化までの歴史などが展示されている。
見学は無料だが、事前予約が必要。申し込みは同大近代科学資料館のサイトから。