発達凸凹と向き合う
発達障害由来の「お金の失敗」 防ぐためのマネー教育とは 専門FPに聞く(下)
2025.10.10
発達障害の特性から、衝動的に高額な買い物をしてしまったり、お金の管理がうまくできなかったりと、金銭的な困難を抱える当事者は少なくありません。「自立したときにお金で失敗しないだろうか」と心配する保護者も多いのではないでしょうか。ADHD(注意欠如多動症)の当事者で、発達障害に特化したファイナンシャルプランナーの岩切健一郎さんに、家庭でできるマネー教育のポイントについて聞きました。(上はこちら)
(いわきり・けんいちろう)1986年生まれ。29歳で適応障害とADHDの診断を受ける。コンサルティング会社から外資系保険会社の営業職を経て、現在は保険代理店に在籍しながら、発達障害のある人やその家族に特化したファイナンシャルプランナーとして全国で活動している。著書に「発達障害かもだけど、お金のことちゃんとしたい人の本」(ダイヤモンド社)
「無駄遣い」を責めないで
――発達障害の特性を持つ子どもたちが、将来お金で失敗しないために、保護者は何ができるでしょうか。
まず、ぜひ実践していただきたいのが「おこづかいの教育」です。怖がらずに、きちんとおこづかいを渡すことから始めてください。結局、大人になれば誰でもお金に触れなければなりません。であれば、金額の小さいおこづかいのうちから練習させておくことが大切です。
欲しがったときに渡すのではなく、親子でルールを決めることが重要です。「毎月何日にいくら渡す」というように、定額を定期的に渡すのが良いでしょう。そして、「何にいくら使ったか」を一緒に確認するところまでできると理想的です。
私は大人の方にも、毎週面談をして「何にいくら使ったか」「それを使うときにどんな気持ちだったか」「後から振り返ってどう思うか」といったことまで確認します。衝動買いをするときは、「今しかない!」という気持ちになっていることが多いのですが、この振り返りを繰り返すことで、そう思っている自分を客観視できるようになるんです。いわゆる「メタ認知」ですね。そのために、使ったときの気持ちをスルーせずに、きちんと聞いてあげることが大切です。
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