どうなる中学・高校入試

中学受験直前! 保護者の心構え(上) 情報過多の時代 不安をあおる言葉に流されないで

2025.11.20

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葉山 梢
中学受験直前!保護者の心構え(上) 情報過多の時代 不安をあおる言葉に流されないで

悩みの先取りはしないで

――直前期になると、保護者の方からはどのようなご相談が増えるのでしょうか。

やはり志望校をどうするか、というご相談が一つ。そして、成績が上がらないという悩みですね。模試で「合格可能性30%」といった数字が出ると耐えられず、志望校を変えたくなる。第2志望の学校ですら、過去問でまだ合格点が取れていないというケースは、11月末の時点でも珍しくありません。皆さん、不安を抱えていますが、それは他のご家庭も同じような状況だとお考えいただくと良いかと思います。

最近よく聞く「深海魚」という言葉も、保護者の不安をあおる一因になっているように感じます。深海魚とネーミングをした人に出てこい、と言いたいくらいです。昔から、どの学校にも成績が下位の生徒がいなかったわけがないですよね。どんなトップ層を集めても、その中での順位は必ずつきます。

この言葉が使われるようになった背景には、塾側のマーケティングもあるのではないかと疑っています。「第1志望にばかりこだわると深海魚になってしまうから、志望校を下げましょう」というエクスキューズで使われているケースもあれば、「入学してから困るから、うちの(系列の)中学部や個別指導部門もありますよ」という営業ネタにされているケースもあると思います。

 保護者にとっても、辛い時期に志望校を下げるための自分への言い訳にしやすい言葉ですよね。「実はこっちの学校のほうが合っているんじゃないか」と。でも、最後の最後まで諦めないでほしい。まだまだ成績は伸びる時期ですので、もうひと踏ん張りです。

 そもそも、中学入学後に心配すべきことは学力だけではありません。悩みの多くは人間関係に由来するものが多いと思います。些細な友人との行き違いはもちろん、部活動でレギュラーになれなかったりすること、などの悩みが実際には多いのではないでしょうか。その中で、学力だけで切り取って「悩みの先取り」をする必要は全くありません。また、定期試験の結果を一昔前のように成績を廊下に張り出すようなことをする学校はありません。順位のみにこだわらないようにする配慮をしている学校がほとんどです。

――確かに、まだ起きてもいないことを心配しすぎているのかもしれません。

それに、学校側も本当に勉強についていけなくなっている子がいたら、必ず対応します。私立学校の場合は、退学になるような生徒が大量にいたら経営的に成り立ちませんから。また、青春時代の6年間がすべて順風満帆というわけにはいかないのも事実です。その時に、「行きたい学校を安易に諦めて入学した学校なのか?」「自分で納得して入学を決めた学校かどうか?」は大きなポイントになるでしょう。

個人的には、むしろ深海でチョウチンアンコウのように特別な能力を身につけ、力をつけて元気に生きている子は、将来大物になると期待しています。苦しいことを乗り越えて、はい上がっていく子のほうが、たくましい人生を歩めるのではないでしょうか。

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