発達凸凹と向き合う

発達障害のある子は不登校になりやすい? 「心の健康」を第一に考えて 本田秀夫先生に聞く(上)

2025.08.05

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葉山 梢

問題は子どもではなく「学校システム」

――発達障害があると不登校になりやすい一番の理由は何なのでしょうか。

一番大きいのは、現在の文部科学省が作っている教育のシステムが、発達障害の特性がある人たちにとって相性が悪い。これに尽きます。

つい学校の先生を責めたくなってしまいますが、それは必ずしもフェアではありません。先生が、国が作った枠組みに沿って真面目にやろうとすればするほど、矛盾が出てきてしまう。そんな状況があるんです。

昔は今よりもみんな学校に行けていた、という側面があります。それは「学校は行くものだ」と誰もが思っていたから、というのもあるでしょう。でも、おそらくですが、昔の学校の先生のほうが「ごまかして」いたんだと思うんです。

私の記憶ですが、大阪の小学校時代、主要教科の教科書を1年間で最後までやりきった学年はなかったですよ。途中で終わるんです。子ども心に「これで大丈夫なのか?」と思ったものですが、先生もみんなの様子を見ながら、いい意味で真面目にやりすぎていなかった。教え方も、いい意味で適当だったんです。

でも今は、教え方の手順も細かく決められていて、先生もその通りにやらないと評価されない。ところが、その標準的なやり方が合うのは、せいぜい7割くらいの子どもです。残りの3割くらいの子どもは、カリキュラムを真面目にやろうとすればするほど、つらくなってしまうわけです。

そして、学校生活に「ノルマ化」と「ダメ出し」が多すぎます。「何年生だからこれができるようになろう」と全員一律のノルマが設定され、できなければダメ出しされる。みんなと同じようにできない子は肩身の狭い思いをします。学校や学級にそのような雰囲気があり、不登校の環境的な要因になっています。

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