親子で学ぶ 小学生からの英語学習
親だから見える!ベストな学習環境① ― 集団?個別?わが子に合うのはどっち?
2025.12.08
名古屋市立大学非常勤講師で、子どもの英語学習情報を発信するウェブサイト「はむ先生のおうち英語教室」を運営する村上さとみさんが、小学校低学年スタートの英語学習に関するさまざまな疑問にお答えします。
わが子の力をいちばん伸ばせる環境はどこなのだろう。そう考えたことのある方も多いのではないでしょうか。今月は、わが子に合った英語学習環境の選び方をテーマにしていきます。
今回は、「不安」と「楽しさ」をキーワードに、ポジティブ心理学の視点から、3つの学習環境(集団型・個別型・自立型)の特徴と、向き不向きについて見ていきましょう。
やる気を高めるには「楽しさ」が欠かせない
子どもに向いた学習環境を考えるとき、私はそこにいる子どもたちの気持ちに注目しています。英語学習に限らず、子どもが何かを「やりたい」と思えるかどうかは、気持ちの部分が大きく影響するからです。
心理学の分野では長い間、「不安」は学習の妨げになると考えられてきました。不安の高い学習者ほど成果が低いという調査結果が報告されてきたためです。そのため教育の現場では、いかに学習者の不安を下げるかに焦点が置かれてきたのです。
しかし近年では、「不安」は人にとって自然な感情の一つであると捉えられるようになり、学びに対する考え方も大きく変わってきています。今では、やる気を高めるには「楽しさ」が欠かせないことが分かってきました。
「不安」と「楽しさ」は、相反する感情のように思われがちですが、実はそうではありません。不安を感じながらも「ちょっと楽しみ」「やってみようかな」と思えることもあれば、反対に、不安がまったくなくても心が動かず、楽しいと感じられないこともあるでしょう。
たとえば英語学習の場合、初めての英語スクールに行くときには、「英語を話さなければならないかもしれない」「分からなくて困るかもしれない」と、不安を感じることがあります。けれども、そこに「仲の良い友達と一緒に行く」という要素が加わるだけで、「お友達と楽しい時間を過ごせるかもしれない」というポジティブな気持ちも同時に生まれます。
つまり、「不安がない=楽しい」というわけではありません。少しの不安が、頑張ろうとする気持ちを生み出すこともあります。不安と楽しさは別々の感情であり、どちらも学びの中で自然に共存できるものなのです。
子どもの不安が強いと、親としては「取り除いてあげたい」と思うものです。でも、子どもが「おもしろそう」と感じる瞬間を増やす工夫こそが、実は一番の安心感につながると言えるでしょう。ぜひこの視点を、子どもの英語学習にも生かしてみてください。
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